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愛人 AI-REN

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得票数 19

著者 田中ユタカ
出版社 白泉社
ジャンル コミック・漫画
ISBNコード 9784592142980 9784592142997
登録日 2014/09/04
リクエストNo. 60675

リクエスト内容

人類の余命が間もなく終わろうとしている終末世界。そこに生きる余命幾ばくもないひとりの少年と、死にゆく人間の精神的な救済を目的として与えられる人造遺伝子人間「愛人(あいれん)」の、人生最後の数ヶ月間を綴った愛の物語。

人はなぜ生きるのか? 人はどこに向かおうとしているのか? そもそも人とは、何なのか?

主人公たちの淡々とした日常生活とともに、滅び行く世界にもたくましく生きようとする人間たちの姿を、作者特有の開放感あるタッチと切ない情景描写、心の奥に突き刺さる台詞で描ききり、多くの読者が涙した。

それまでエロ系の短編作品しか描いてこなかった作者が、足掛け5年もの間この作品のために費やした精神的労力は相当なものだったらしく、連載中の2001年に体調を崩した上でそれでも連載を続けたことで、連載終了後、体の回復と極度のスランプのため、2003年まで休養することを余儀なくされた。

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全19件

  • 人間という種の未来におけるパラドックスを悲壮な観点から切り取り、身近な生活環境と人生の描写を通じて『生きる』とは何か、『自我』、『感情』、『思いやり』、『愛情』、そしてその先『種の存続』へとつながる『生命のスパイラル』をテーマとして描かれています。
    『人間の幸福』『愛情の尊さ』あるいは『生命に対する倫理観』を主眼として描かれた本作品は、読者が身近に感じる『カップル』の悲哀を通じて描写され、私達の心情を揺さぶる作品として出版されました。
    『ハンカチ、よろしかったらどうぞ。』~そんな、やさしい感情に悲しくも包まれます。

    やるせないのは、世の中の皆さんに知って頂ける機会を得ないこと。
    今現在は『知る人ぞ知る』作品であることが切に口惜しいです。

    かくいう私も諸般の事情により、この書物を所蔵できておりません。
    連載当時の断片的な記憶のみしかなく、作品の全てを拝読したい気持ちは一層高まります。
    現代は電子書籍での配信があるようですが、こだわりの作品は何においても【所有】したいもの。

    【復刊】を願って、私も 一票 を投じさせていただきました。
    ~その日を信じて... (2025/05/18)
    GOOD!5
  • 田中ユタカ先生の代表作と言えるこの作品、じっくり読むには紙の本が最適で、ぜひ復刊をお願いしたい。 (2025/05/20)
    GOOD!4
  • 愛人[AI-REN]は死へ必ず至るイクルと仮そめの生を与えられた愛人[AI-REN]あいの物語です。

    この作品は重いです。はっきりいって読み返すのがしんどい作品です。
    しかし、他のどこにもない唯一無二の作品であることは断言できます。

    読み人によって感じ方は異なることはあると思いますが、
    生への執着、
    死への重み、
    生きることの意味を非常に強く訴えてきます。
    二人がどのように生きて死んでいくのか、それがどのような意味を持つのかということをぜひ多くの人に紙で読んで頂きたいと思います。
    後生に伝えるべく復刊することを望みます。

    なお、あえて特別愛蔵版を復刊する理由として、田中先生と編集の中澤様の作品の対談内容について、作品本体を補完するためにも非常に素晴らしいものであることが挙げられます。

    当時どのような思いで作品が生み出されたか、連載終了後、単行本発刊まで田中先生がどのような状態であったか、それほどまでに精神的に切り詰めないと出来上がらなかった作品であったということがわかることが理由です。
    よろしくお願い致します。 (2025/05/13)
    GOOD!4
  • 良い作品だと多くの口コミサイトでききました。この本を知ったときにはすでに絶版になっていて、少しの希望を持ち近くの書店に問い合わせたところやはりありませんでした。紙という媒体を通してぜひ読んでみたいです。 (2015/04/13)
    GOOD!4
  • 世界と人類が終末に向かう中、
    それでも懸命に生きて愛し合うふたりを描いた名作。

    絶版になって久しい傑作、是非とも書籍で読みたいです。 (2024/09/27)
    GOOD!3

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読後レビュー

全1件

  • 個人の短い一生と、人が愛を紡ぎ出して引き継がれる歴史

    田中ユタカの『愛人』は、発表から20年以上が経過し、漫画やライトノベルの関心軸が「セカイ系」から「政治系」へと移り変わっても、驚くほど古びていません。(2000年か2001年の)星雲賞にノミネートされた際、単行本版を読んだときの感動は今でも忘れられません。
     その普遍的な魅力は、個人の短い一生と、人が愛を紡ぎ出して引き継がれる歴史が、物語の終盤で等価に並べられる構成にあるでしょう。この圧巻で感動的な結末こそ、まさに本作の真骨頂です。

     この作品は、「人間はどこから来て、何のために存在するのか?」という難問に対し、「実存」を追い求める思索と、「文学的な“処理”」という愚直な方法で挑んでいます。
     例えば、#42における、あいの「人は人を愛するために存在している」という言葉は、#1-1.5の内容と合わせて読みますと、ひどく切なく心に響きます。広大な宇宙に比べれば人間の生涯はちっぽけなものだという虚無的な視点ではなく、「人間は有限である」という事実を認識した上で、その限界の中にこそ新たな地平を見いだす可能性を示しているのです。

     物語の上巻までは、その人物配置から手塚治虫の『火の鳥 未来編』を連想しました。しかし、読み進めるうちに小松左京の『復活の日』に近い印象を受けたのです。
     『火の鳥 未来編』は雑誌COMへの分割掲載されたのを加筆修正した作品なので、あたかも一気に石を削り出して巨大な像を創り上げたとするなら、本作は一枚一枚レンガを焼いて丁寧に積み上げた建物です。雑誌掲載時の各話ごとのばらつきや、単行本化に当たっての加筆修正が施されたことで、まるで主人公を含む登場人物が感じたことの濃淡が加わり、それが一枚一枚レ
    ンガを焼いて丁寧に積み上げた建物のような、じんわりと心に染み入る味わいを生み出しています。

     個人的には、本作は書籍版での閲覧が強く推奨されます。私自身、Nexus 7のKindle for Android版と愛蔵版の両方を所有していますが、紙媒体の優位性は明らかです。例えば、初めて二人が海を見る見開きのページでは、島に打ち寄せる潮をホワイトで、岩礁の影を斜めの網掛けで表現するなど、紙媒体ならではの繊細な描写が光ります。また、#43の桜のトーンの貼り
    位置は、まるで日焼けの跡のようにくっきりと見て取れました。コンビニコミック版よりは上質ですが、愛蔵版には及ばないという、初単行本形態のA5版に近い中間的な体裁が、独特の風合いを生み出しています。

     単行本5冊分が上下巻にまとめられ、『コロコロコミック』1冊サイズになったことで、物理的な軽さや、必要に応じて拡大できる電子版の利点も理解はできますが、作品が持つ表現の深みを味わうには、やはり書籍版に軍配が上がります。だからこそ、この紙媒体に最適化された表現を多くの人に体験してもらうためにも、是非書籍版の復刊を強く希望します。 (2025/07/27)

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NEWS

  • 2025/07/27
    『愛人 AI-REN』が10票に到達しました。

  • 2014/09/04
    『愛人 AI-REN』(田中ユタカ)の復刊リクエスト受付を開始しました。

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