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著者 | 佐々田眞三郎少尉 ほか |
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出版社 | 佐々田家遺族 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2010/12/16 |
リクエストNo. | 52208 |
リクエスト内容
戦時中に「特攻」に関して刊行された単行本は、国会図書館の登録を検索すれば良く分かるが、皆無と言って良い。僅かに新聞や写真週報等に散見する程度であるが、当書は、特攻により戦歿した佐々田少尉を顕彰する為、作成された私家版の書籍である。
ちなみに、悪名高き富永恭次中将が関係している部隊であるが、私は富永中将は、実は帝国陸軍の中では、かなり珍しい人間的な将官だったのではと思っている。
例えば、前線から逃亡した将官として今でも強く批判されているが、玉砕するより、日本軍の実力を良く知り「三十六計逃げるにしかず」と云う現実を直視した策を取れる将官は、極めて聡明だと思う。それとも、全滅した方が立派だったのだろうか?
又、芸者達と一緒に逃亡したと批判されているが、関東軍みたいに婦女子を死地に棄て置いて逃亡した案件もある中、女性の命を守ったのは、偉いと思う。もし、芸者達を棄てて逃亡したのなら、それはそれで批判されるのではなかろうか?
特攻隊を送る時、飲んだくれて軍刀を振り回しているだけの無能な将官と云う最悪の評価が与えられているが、中将は、自らの息子を特攻で亡くしており、自分より遥かに若い若者達が死んで行くのを、酒でも飲まなくては見てられなかったのだろう。シラフで笑顔で死地に送れる上官の方が、ずっと怖いと思う。軍刀を振り回すのは、中将なりの応援だったに違いない。
鉄の規律の帝国陸軍にあるまじき秀才中将は、戦争さえなければ、有能な軍官僚として名を残したかも知れないと思うと、残念である。佐々田少尉は、富永中将を何と思っていたのだろうか?実に興味深い。
投票コメント
全1件
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悲しい一冊である。航空機関連の書籍では、日航機墜落追悼の「鎮魂のしおり」も、非常に悲しかった。 (2010/12/16)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2010/12/16
『特別攻撃隊丹心隊 佐々田眞三郎少尉』(佐々田眞三郎少尉 ほか)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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伊部星鈴