6 票
著者 | 吉村昭 |
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出版社 | ちくま文庫 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784480020574 |
登録日 | 2010/01/30 |
リクエストNo. | 49361 |
リクエスト内容
医療だったのか、殺人だったのか―深い疑惑につつまれる「和田心臓移植事件」の全貌―札幌を基点とし、南アフリカ、アメリカでの綿密な取材を背景に、犀利な作家の眼によって「事件」を克明に描きつつ、医師のモラルを告発し、人間性の所在を証言する迫真のドキュメント。
投票コメント
全6件
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初期の心臓移植について書かれた渾身の作品である。GOOD!1
現在移植医療が広められ、ドナーカードの普及についても推進されて、移植に反対する意見は封殺されていく傾向にあるように思う。この作品を読むと、反対する人たちの理由がよく分かる。初期の移植医療の影についても知っておく必要があるのではないかと思う。
うまく書けないが、読めば言いたいことは伝わると思う。 (2013/07/03) -
日本初の心臓移植に関する小説。同じ題材を扱った、渡辺淳一の『白い宴』も現在絶版で、両方を是非復刊して、読めるようにして欲しい。医療の進歩と共に、ますます倫理が問われるようになってきている今こそ読まれるべき名著である。 (2012/07/27)GOOD!1
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吉村氏の恐るべき執念と辣腕といってもよい取材力の結晶。GOOD!1
南アフリカからアメリカまで世界を調査し、心臓移植の実態を解き明かす過程を克明に描いた本書は、吉村氏の仕事の中でも最もスケールの大きなものではないかと思う。
この調査によって成った小説「神々の沈黙」をも凌駕する凄まじい書だと思う。
単に医学的・文学的方面だけでなく、南アフリカにおける人種差別を肌で感じ記した部分も印象的だった。 (2010/01/30) -
これだけの名著がなぜ復刊されないのか?不思議です。GOOD!0
テーマは医と倫理で常に語り合い、悩み、人間の永遠の問いであると思うので、不変的な問いかけとして是非復刊させてほしい。 (2014/05/11) -
まさかこの本が絶版になっているとは思ってもなかったです。GOOD!0
是非読みたいのでよろしくお願いします。 (2012/07/17)
読後レビュー
全1件
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確実な情報でした
やっと古本で見つけて読了しました。
「神々の沈黙」の取材ノートでしたが、心臓提供者が溺れた海のある市が私の故郷です。
あの海で溺れた人の心臓が提供されたとしか知らされていませんでした。その実態はまるで予定調和のように意図が働いた手技でしかなかったと今更ながら知ったことが恥ずかしくもあり、情けなくもあります。
この取材に吉村昭さんが遭遇したことこそ、神様が作家吉村昭を「作品の座」に置かれたのだと実感します。
読み継がれるべき作品です。 (2014/03/23)
NEWS
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2010/01/30
『消えた鼓動―心臓移植を追って』(吉村昭)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
ハートの建さん