復刊投票コメント一覧(人気順)
投票コメント
全9件
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挿絵がなんともかっこいい。これほど斬新な構図の表紙があるだろうか。遠い国のカーニバルを思わせるような華やかさと、わけのわからない不安が混在している。GOOD!1
物語は王道とも言える内容である。小学生の主人公は、遠い親戚のお兄さんと仲良くなる。そして秘密の飛行法を教えてもらう。ここまでのエピソードは実にいきいきとしたものだ。お兄さんがプロボクサーをめざして試合する様子や、朝に集まって仲間たちと飛ぶ練習をする様子は、わたしたちに子どもの頃の記憶を呼び起こさせる。
しかし、物語は転調する。空を飛ぶことに目をつけられ、主人公たちは追い詰められる。彼らはどうにかねばる。
ここまで来ればハッピーエンドを予想するだろう。しかし、この作品ではそのまま主人公は追い詰められる。仲間たちには不幸が起こり、飛ぶことをあきらめる。
結末は複雑な味わいだ。清々しい希望に満ち溢れてもいるが、主人公のエゴイズムに失望もさせられる。そして秘密を持ち続けることの痛みを描き切る。
ぜひとも多くの人に読んでもらいたい作品である。 (2017/10/05) -
「子供達が謎のお兄さんに方法を教わって、空を飛び回る」GOOD!1
この説明で間違ってはいない筈なのに、爽快感とは無縁の内容です。
作者の作品に漂う独特の空気が炸裂しており、「ああ……」という気持ちになること請け合いです。
読後に残る感情を表すには、「やるせない」という言葉がしっくりくるでしょうか。
なのに手元に置きたいという気持ちにさせる不思議な作品が、『ものまね鳥』です。
何故か心の隅っこの方に、残り続ける物語。
この個性は誰にも真似出来ないと思います。 (2010/10/02) -
こんなシビアな児童文学を私は他に知らない。芝田勝茂の方が甘い(三田村の方が荒唐無稽ではあるが)。『レミング物語』なんざこれに較べるとベタ甘だ。GOOD!1
空飛ぶ秘術を知る一人の田舎出の青年が、子どもたちにその秘術を教える、しかし飛行術を好ましく思わない政府勢力によって彼らは迫害され……というのがストーリーなのだが、話は全然気持ちよく進まない。ヒーローであるべき青年は簡単に叩きのめされ、子どもたちは誰の手助けも得られないまま放り出される。子どもたちは自分たちの無力を否応なしに悟る。両親さえも、政府勢力に懐柔され敵にまわる。作者自身の姿も戯画化されている。児童文学者である教師が登場するのだが、こいつが悲しいほど何にも解っていないうえに、何の訳にも立たないのだ(しかし先生って、まあそんなものかも……)。
作者は、子どもたちを容赦なく絶望の淵に叩き落とす。しかし、ひとたび手に入れた飛翔の魅力を、子どもたちが簡単に手放してしまうだろうか?
今こそ、今の子ども達にこそ、希望を与える書物だと私は思っている。 (2004/09/06) -
「おとうさんがいっぱい」「ぼくが恐竜だったころ」などが大好きです。この作品は三田村ファンの方々の評判がとてもよく、どうしても読みたいと思いました。児童書なのに壮絶な三田村ワールド、是非読みたいです。 (2013/03/09)GOOD!0
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子供の頃に読んだ、おとうさんがいっぱいがとても好きでした。GOOD!0
評判がよいこの本を含め多くが絶版ということでとても残念です。
ぜひ復刊してほしいです。 (2013/02/20) -
世の中とは、大人になるってことは・・・息子に読ませたい、読後、じっくり考えてほしい一冊。私も、どうしても手にしたい。 (2011/01/04)GOOD!0
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小学生の頃読んでひどく面白かった記憶があり、それを思い出して購入しようとしても不可能となっていたため (2007/06/07)GOOD!0
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この「お話」のタイトルと内容を、どこかで聞いた気がします。 (2004/08/13)GOOD!0
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空を飛ぶ呼吸法というガジェットと、甘さのないハードな展開が面白く、何度でも読みたいと思うので。 (2004/08/12)GOOD!0
駒場