復刊投票コメント一覧
投票コメント
全102件
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極北のSF作家ジャック・ウォマックの小説は、ステロタイプなSFGOOD!1
の体裁を採りながらも、救いの無い荒涼とした地平に読者を誘い
ます。
全編に漲る過激でシニカルな暴力描写に飛び交う未来言語。スタ
イリッシュな文章の切れ味は比類無く、練り上げられた台詞は深
い含蓄を感じさせながらも、時に全く意味がありません。
「ヒーザーン」「テラプレーン」は、そんなウォマックの持ち味
を活かしきった黒丸尚氏の翻訳と、小阪淳氏によるクールな装丁
によって、一部に熱狂的なファンを生み出しました。私もそんな
ファンの一人としてこの2冊が復刊されることを望んで止みませ
ん。
とにかく、自分の持っている本が度重なる再読により既にボロボ
ロなんですよ… (2003/07/25) -
冷徹な視線とどす黒いユーモアが横溢し、言語実験の限りを尽くした特異な文体は、時に詩的な感動を読者の内に呼び起こす。GOOD!1
すれっからしの読者を自認している?それなら、ウォマックを読むべきだ。
クール極まりない文章と戯れたい?だったら、ウォマックをお薦めする。
途轍もなく面白いエンターテイメントが読みたい?ならば、ウォマックしかないだろう。
本当は、未訳の「AMBIENT」の翻訳が悲願なのですが―。 (2003/07/24)
伊勢湾