レビュー一覧
読後レビュー
全6件
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杉浦日向子らしい百物語
カバーに「古より百物語と言う事の侍る 不思議なる物語の百話集う処 必ずばけもの現れ出ずると・・・」とあるように、さまざまな怪異譚が収められている。一話は数ページなのであっさりと読めてしまうが、そのあっさり感がむしろ不気味さと言うか不思議感が増すように思える。
あっさり感は話の中身だけでなく、杉浦日向子の絵柄もそんな雰囲気だ。久しぶりに杉浦日向子のマンガを読んでみたら、改めてその不可思議さを味わってしまった。
わずか数ページの話ばかりなのだが、一つ一つ趣が異なり、どれもが不思議さを醸し出している。よくよく見れば、少しずつ絵柄が違うというか、話によって描き方を変えているのがわかる。それがまた雰囲気が出ていて良い。
一応マンガと呼べるのだろうが、描かれ方をみているとある種絵物語のようであり、誰かの話すのを聴きながらいろいろと想像しているようにも思えてくる。まあ、百物語というもの自体がそんなようなものと言えるのだから、当然と言えば当然なのだが。 (2016/11/07) -
おすすめ
作品の素晴らしさもさることながら、大きな版版で読めるのがいいです。
文庫版もありますが、こちらのほうが断然おすすめです。 (2016/10/09) -
素晴らしい
奇跡のような作品だと思います。
はなしも作画も息をのむよう。
それでいてさりげない。
復刊されてほんとうによかった。 (2016/10/09) -
独特な世界
江戸文化そのままを表現できる作家として注目されていた杉浦さん。この作品も、飽きさせませんねえ。漫画家を辞められたのは残念、亡くなってしまわれたのはもっと残念です。 (2016/10/02)
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すばらしい
引き込まれていきます。すばらしい出来です。 (2016/08/25)
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不思議・不可思議
手が止まらなくなってどんどん読み進めたのを後悔しています。もっとじっくりゆっくり味わいながらの初読は失われた……。もったいないことをしました。
と、後悔するほど面白い。現代の「百物語」のイメージとは随分違う、「こわい話」。こわいというより不思議・不可思議・妙、か?読みかえしても、飽きることがない作品です。 (2016/08/25)
みなとかずあき