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はじまりが見える世界の神話

植朗子 編著 / 阿部海太 イラスト

1,870円(税込)

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著者 植朗子 編著 / 阿部海太 イラスト
出版社 創元社
判型 B5変・上製
頁数 134 頁
ジャンル 専門書
ISBNコード 9784422701103

商品内容

断片的な記憶が描く、世界のはじまりの風景

口伝えや書き伝えによって継承されてきた「世界のはじまり」に関する物語は「創造神話」や「起源説話」と呼ばれ、天地の誕生、最初の人間、動植物の由来等が記されている。
これらの物語では、魂や運命や自然といった我々の周りにある理解しがたいものの大元が、遥か昔の人間によって様々に描かれている。
本書では、20人の専門家たちが各地域における神話や伝説を紹介し、画家・阿部海太の絵と一緒に「世界のはじまり」を物語る。

▼内容(予定)
女神の棲まう聖なる森/ドイツ語圏の起源説話
トウモロコシから生まれた男たち/中米・マヤ神話
宇宙の木と九つの世界/北欧神話
楽園になる禁断の果実/古代イスラエル神話
洪水神話と鉄の筏/シベリア(トゥバ民族)神話
神々の降り立つ島/琉球神話
敗れた神々と地下の楽園/ケルト神話
水鏡が映した精霊男/パプアニューギニア(アラフンディ族)神話
カオスからはじまる愛の系譜/古代ギリシア・ローマ神話
霊峰を背に戦う民/古代アルメニア神話
風は鳥の姿をしていた/ロシア(スラヴ民族)神話
巨大な愛が引き裂かれるとき/ニュージーランド(マオリ族)神話
天地を分かつ九万里の巨人/中国神話
創造神の涙/古代エジプト神話
似てない双子の創造主/北米・イロクォイ(ホデノサウニ)神話
神々を描いた歴史書/日本古代神話
神と魔王が描いた日本/日本中世神話
光の故郷へ至る道/インド神話
主が降らせる慈雨と稲妻/イスラーム神話
ハルニレの子と火の女神/アイヌ神話

※「まえがき」より一部抜粋
ここに収められたのは、さまざまな「この世のはじまり」です。口伝えや書き伝えによって継承されてきた「世界のはじまり」に関するこれらの物語は、「創造神話」や「起源説話」と呼ばれ、天や大地の誕生、はじめて生まれた人間、動植物の由来などが記されています。

これらの神話と呼ばれる物語には、書物になる以前の簡素で荒削りな話も数多くあります。日常のなかで語り継がれ、時代が過ぎるにしたがって、物語の細かな部分が消えていき、ときには、物語の結末すら失われていくことがありました。

私はこういった神話や伝説を研究していますが、こんなふうに質問されることがたびたびあります。「なぜ、今、こんなに古い物語を読む必要があるのですか?」「なぜ、こんなに不完全な物語が必要なのですか?」「神話を読む意味を教えてください」と。

あらためて考えてみると、これはとても難しい問いで、何が正しい答えなのか、正直なところ分かりません。ですが、自分のまわりを見渡した時に湧き起こる「理解しがたいもの」への関心が、神話や伝説を読みなおすきっかけだったと思います。その「理解しがたいもの」はたくさんありましたが、とりわけ不思議に思ったのは、「魂はどこからやってきて、どこへ帰っていくのか」ということでした。そして、自分たちの努力ではどうにもならない「運命」についてでした。私は、そういう「運命」のおおもとを説明してくれるのが、「この世のはじまり」についての物語だと考えています。

(中略)

この本の二〇人の執筆者たちは、収録されている神話や伝説が語られている地域の文化、言語、芸術、歴史、社会を専門としています。ページごとに、地域固有の特徴と、神話に共通するイメージを感じ取っていただけると思います。この本には、すべての地域のすべての神話が語られているわけではありません。ですが、この本を通じて、「神話」の姿の一部を知ることができるのではないかと思います。

手に取っていただいたみなさんの想像がかきたてられ、時空の無限の広がりを感じていただければ嬉しいです。本書が、読者のみなさんの「神話」への関心の入り口となることを願っています。


▼著者プロフィール
植朗子(うえ あきこ)
ドイツ語圏の伝説・説話研究者。神戸大学国際文化学研究推進センター研究員。1977年和歌山県新宮市生まれ。大阪市立大学文学部国文学科を卒業後、大阪市立大学大学院文学研究科の修士課程を修了。その後、神戸大学大学院国際文化学研究科で博士号を取得。2016年に「未来を強くする子育てプロジェクト・スミセイ女性研究者奨励賞」を受賞。著書に『「ドイツ伝説集」のコスモロジー -配列・エレメント・モティーフ』(鳥影社)がある。現在、兵庫県在住。

阿部海太(あべ かいた)
絵描き、絵本描き。1986年、埼玉県生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツ、メキシコに渡る。2011年から東京にて絵画や絵本の制作を開始。本作りから販売までを行うアーティストとデザイナーによる本のインディペンデント・レーベル「Kite」を結成。Kite刊行の絵本『みち』が全国のセレクト系書店で人気を博し、新装改訂版『みち』としてリトルモアより出版される。その他著書に『みずのこどもたち』(佼成出版社)、『めざめる』(あかね書房)がある。2016年夏より兵庫県在住。

▼執筆者一覧
石黒大岳、市川彰、植田麦、柏原康人、紙村徹、河島思朗、木村武史、齋藤玲子、杉村佳彦、高木朝子、高島尚生、田澤恵子、潘寧、平井芽阿里、松井真之介、宮川創、護山真也、山口涼子、横道誠

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