復刊ドットコム相談室
あの本のタイトルが知りたい
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2004/01/31(返答 1件)
受付中
オカルト系海外純文学の短編集2冊
10年程前に読んだ短編集です。作者はたぶんヨーロッパの人です。
一番よく憶えている話が「数人の若者が肝試しに古い霊廟に入って、石の棺の
蓋を次々に開けていきます。最後の棺の中の遺体は、白骨化せずに黒くどろどろに
液化して悪臭をはなっています。主人公の青年は、ふとした拍子に霊廟で自分の
指に嵌めていたルビーの指輪を落としてしまいます。お金持ちの叔父さんから
贈られた大切な指輪だったので、必死になって探しますが、死体のあまりの気味
悪さに思うように探すことができず、泣く泣くあきらめてしまいます。その夜、
青年は美しい女性が寝室にやって来る夢を見ます。青年は直感的に、その女性
の正体は先ほど自分が暴いた墓の中の死体だということに気がつきますが、彼女
の美しさに惑わされて、愛を交わしてしまいます。次の日、目覚めた青年の薬指
には、棺の中に落としたはずの例の指輪が・・・。彼は黄泉の世界の住人と結婚の
契約を交わしてしまったのですが、もうどうしようもできません」という話です。
この作者の短編集は、立て続けに2冊同じ出版社から発刊されていました。
ハードカバーで、表紙は黒っぽかったと思います。表紙絵はエドワード・ゴーリー
のような、独特なくらーい感じの絵でした。作者名か、作品名のヒントでも
いいから欲しいんです。よろしくお願いします。
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回答
No.1トーマス・オーウェン
まだここをチェックしておられるかどうか分かりませんが、
ベルギーの作家トーマス・オーウェンの短篇集ではないでしょうか。
東京創元社から『黒い玉』『青い蛇』というニ冊が同時期に出ていて、
どちらも黒い装幀に表紙はオディロン・ルドンの絵です。
本はまだ読んでいないので確かなことは言えませんが、
不気味な幻想小説を書くことで知られている作家ですし、
たぶん当たっているのではないかと思いますが、いかがでしょう。
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