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あの本のタイトルが知りたい

  • 2008/03/26(返答 0件)

    受付中

    南の島に漂流した白人男性が島の少女と恋に落ち、最後には2人で神の生贄になる。

    35年~40年ぐらい前の学年誌(「小学1年生」とか低学年向けだっと思います。「幼稚園」だった可能性もあります。)に載っていた世界名作です。当時は、巻頭にカラーイラストの、名作を子供向けにリライトしたものが載せられていました。「マッチ売りの少女」の様な童話もありましたが、大人向けの名作小説も多く、「ポールとヴィルジニー」や「イノック・アーデン」も初めて知ったのは、こうしたコーナーでした。 知りたい作品についての記憶は、以下です。
     
     白人の若い恋人同士がのったボートが漂流し(デートしていてor乗っていた客船が難破してボートで逃げた)、名も知らぬ南の島に流れ着きます。そこで2人は島の原住民に捕まり、女性の方が「金髪」という理由で、島の神の生贄になることに。すぐに生贄にされるのではなく時期が決まっているのか(ex.次の満月とか)、2人はしばらく島で暮らします。その間に男性の方は島の少女と出会い、現実的な自分の恋人(というか白人女性全般でしょう)に比べて、純真そのものの少女に惹かれ、いつしか2人は愛し合う様に。白人女性は早く逃げようと男性をせかしますが、少女との愛の世界に没頭している彼が応じるはずもなく、業を煮やした彼女はある夜こっそりボートで逃げ出してしまいます。生贄が逃げ出したことに怒った住民たちは代わりに少女を生贄にすることにし、男性は愛する人と一緒に生贄になることを選んで、2人は一緒に火山口に投げ入れられる(あるいは、2人で飛び込む)という結末です。このあらすじは成長してから何度も考えて構成したものなので、かなり自分自身の脚色が混じっている可能性はあります。イラストが当時人気絶頂だった高橋真琴で、南の島の少女(=黒髪で褐色or黒い肌)のはずなのに、当時のヒロイン(=お姫様)のセオリーに従った色白金髪という華麗な姿なので、彼女のアイデンティティが判別しがたかったのです。
     
    全体的に、なんとなく子供向けではなく大人の小説のリライトだという印象を受けました。また、異文化に対する過剰な憧れと美化が目立つ作品で、特にその異文化が南の島という点で、文明社会に対峙する未開社会を過剰に美化することが特色の19世紀あたりに流行ったユートピア小説なのかと思いました。もし、このお話の元の作品にお心当たりの方がいらっしゃったら、ぜひよろしくお願い致します。

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