復刊ドットコム相談室
あの本のタイトルが知りたい
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2007/05/26(返答 2件)
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南国生まれの木が温室の屋根をつきやぶる話
南国生まれの木が温室の屋根をつきやぶる話。邪魔になるので人間に最後は処分されちゃうのかな。主な登場人物は人間ではなく木や温室内のほかの木や草花です。ほかの木や草花は温室の中でしか生きられないことをわりきっているのですが、その木だけは外の世界に憧れて、冬が近づこうというのにどんどん頑張って成長して温室の外に出ようとしたという話。30年近く前に古本で読みました。親に与えられた児童書の中に短編として入っていたような気がします。主人公が人間でなく、悲しい教訓めいた話だったように思います。私は宮沢賢治と思い込んで探すせいか見つかりません。どなたかご存じないでしょうか?小学生心に木の自分の信念のようなもの(結果は悲劇でも)を感じました。大人になってその話をどう感じるかとても読んでみたいのです。
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回答
No.1ガルシン作 『アッタレーア・プリンケプス』では?
帝政ロシア期の作家で、ガルシンという人の『アッタレーア・プリンケプス』ではないかと思います。”アッタレーア・プリンケプス”というのは、自由に憧れ温室を突き破ろうとする植物の名前(学名?)だったと記憶していますが、子供向けのものであれば、改題されている可能性もあるかもしれません。 作者ガルシンは、繊細な心の持ち主ゆえか、現実世界に耐え切れず精神を病みつつも、人間の尊い意志(自由を求める心、良心、正義感など)を描いた短編を残した人として知られています。 彼の作品で一番有名なものは『信号』で、昔は教科書や子供向けの読み物に繰り返し載っていましたので、2~30年前に小学生だった方であれば、「あぁ、あの作者!」って感じじゃないかと思いますが、どうでしょう?
ガルシンの作品集は、大きな図書館でしたらいくつかあると思いますし、現在入手できるものとしては、岩波文庫で「紅い花 他四篇」という短編集があるのではないかと思います。 -
回答
No.2Re: ガルシン作 『アッタレーア・プリンケプス』では?
> 帝政ロシア期の作家で、ガルシンという人の『アッタレーア・プリンケプス』ではないかと思います
ありがとうございます!まだ、本文は読めていないのですが、この作品で書評を書いている方がいらっしゃいました。あらすじも記憶に間違いありませんでした。木の種類が自信が無くて書かなかったのですが、「棕櫚の木」とういうのも同じでした。海外の作家さんだったとは・・・。あとは、現物を手に入れるだけです。自分だけでは探せなかったです。本当にありがとうございました。この悲しい話は悲しいだけでなくとても心に残るいいお話なんです。ありがとうございました。
2007/05/27
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