復刊ドットコム相談室
あの本のタイトルが知りたい
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2007/01/26(返答 2件)
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砂漠で遭難したパイロット(?)がライオンと暮らす話
少年少女世界の名作全集に入っていた話だと思うのですが…パイロットはライオンに助けられたのですが、体力が回復しても何故か開放してもらえず、結局、ライオンは殺されてしまい、パイロット(?)は人間の世界に戻っていくという結末だったと思います。
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回答
No.1「ライオン」ではなくて「豹」ならば・・・
「ライオン」ではなく、「豹」ならば思い当たる作品があるのですが。
バルザック作「砂漠の情熱」です。負傷した男(ナポレオンのエジプト遠征の時の軍隊にいた兵隊だったような)が砂漠に迷い込み、瀕死のところを雌豹に遭遇し、食べられるかと思ったところ、なぜかお互いに愛情を感じてしまい、しばらく一緒に暮らす。 そのうち怪我も回復した男は人間世界に戻ろうとしたのですが、豹が行かせたがらず、男を引きとめようとしているのを襲い掛かっていると誤解した人間に撃たれて豹は死んでしまう・・・というような話です。作者はあきらかに豹を人間の女に見立てています。この作品は、岩波文庫「知られざる傑作」の中に入っています。
もう1つあって、この「砂漠の情熱」をもとにあの動物記で有名なシートンが書いた「豹を愛した男」(ちょっと題名があやふや。)です。 私が読んだのは子供向けのものではなく、大人向けのシートンの全集に収録されていたものですが、昔のことなので、出版社等は不明です。 こちらの方は、男はパイロットで砂漠に不時着したような気がしますので、お探しのものと時代も職業もあっている感じです。
いずれにしろ、和田ただの様が捜しているもの自体とは違いますが、少年少女世界の名作全集に入っていたということなので、そのもとネタになった作品ではないかと思い、ご参考になればと思い、お知らせします。 -
回答
No.2シートン動物記 第7巻です
昭和39年評論社から出版された「シートン動物記」初刊本第7巻の「豹を愛した男」がお尋ねの小説です。原作はバルザックの「砂漠の情熱」であると冒頭でシートン自身が述べています。ナポレオンの軍隊に参加しナイル川上流地域に出征した兵士である主人公がアラブ兵の捕虜となりますが、そこから脱走して水辺で雌の豹と巡り会い、奇妙な共同生活が始まるというお話です。エンディングは近くを通りかかったフランスの軍隊に主人公が合流しようとしますが、「嫉妬に狂った」豹に阻まれその豹を撃ち殺してしまい、嘆き悲しむという悲劇的結末で終わります。
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