おはようございます。
たらさわみち　さんの『メルヘン』（1975年　別冊少女コミック11月号）にも
そんなエピソードがあったような……シリーズ四部作の第一話です。

男の子（主人公）の名前はブラッドリィ（略称バド）、おかっぱのような髪型(ベタなし）でした。

『バラ園』ではないのですが『温室』の中で、祖父が孫のブラッドリィに
「むかし大きな戦争があって、世界中たくさんの人が亡くなった。
それから人々は、自分たちが切り捨てることのできない怒り、憎しみなどの
感情を恐れた。強すぎる感情が諍いや間違いを引き起こし、また戦争になるのを
恐れたからだ。そしてもう二度と人類同士の争いを繰り返さないため、
感情を持たない統治マシーン『マリア』に世界の管理をゆだね、
人間が強すぎる感情を持たないように教育や社会制度を作り変えてきた」
といったことを話して聞かせるシーンがあります。
その世界では、「聖書」や「童話」といったものが『禁断の書』となっていました。

そんな話をしてから数日、ある日ブラッドリィが帰宅すると祖父がいなくなっていて、
祖父が65歳になり「天寿をまっとうした」ことを知る。
母が「天寿をまっとうするのはおめでたいことなのよ」と言い聞かせるが、
ブラッドリィは激しく嘆き悲しみ、そのことで彼は「感情が強すぎる」「社会不適合」であり
「マリア社会における異分子」として危険視されるようになる。
そしてまたブラッドリィのほうも、人の寿命さえコントロールされてしまう
マリア社会に対して不信をつのらせるようになり……
といったストーリー展開でした。

さっそくのレスポンス，ありがとうございます。

記憶がよみがえってきましたが，たぶんこれです。
この時期の別冊少女コミックならば，読んでいましたから。
このシリーズも読んだ記憶がたしかにあります。
でも，この作品ことは，これを読むまで思い出しませんでしたし，このシリーズのエピソードとは夢にも思いませんでしたし，ましてたらさわみちさんとは考えもしませんでした。

しかし！
詳細に描き込んでくださったストーリーやシーンで，なぜ萩尾作品だと思いこんだのか，なぜそれが「あそび玉」や，「６月の声」だったのか判明！
ついでに，竹宮恵子とか，佐藤史生かとかも考えたのですが，これらの作家群を考えた理由も判明しました。

人間の記憶って，つくづくいいかげんなものですが，そんないいかげんな記憶に，こうやって反応して答えをたぐり寄せてくださって，ありがとうございます。
文庫化もされていないようですので，古書店であたってみようと思います。

ありがとうございました。
（もし万が一違った場合には，またご相談させていただきます）