河内源氏の東国進出と、土着した軍事貴族や受領・郎等の末裔たちとのかかわりをダイナミックに描き、幕府成立の基盤を探り出す。

古代政治社会研究の基本史料、日本古代文化理解の一大宝庫。初めてその鍵を開き、興味深い条文の紹介兼ねて平易に解説した古代史研究に必備の書。

南都西大寺中興の祖　興正菩薩叡尊が鎌倉時代における律学復興の中心人物であり、文化史上著しい業績を伝えている。

鎌倉時代の新仏教親鸞、道元並びに日蓮の各宗教に見られる相違と類似とがいづこから来たのかをそれぞれの宗教の成立事情に即して歴史的に究明。

僧侶が着ける最上の袈裟＜糞掃衣＞とは何か。歴史的展開を明らかにし、袈裟の製作団体を実地調査、製作活動や理念、そこに発生する特別性を考察。

香しい孝徳・斉明朝の三女王、特にその伝説化された鏡王女と額田王を中心に、筆者独自の韻律をもって、古事記・日本書紀・万葉集からその真実を探る。

大阪紡績の設立から第一次大戦勃発までの三十数年間にわたる日本紡績史。上・下の2冊目。

「休浜替持法」その因って来た原因を分析、経過変遷を辿り、日本の歴史全体の中において把え、近世日本塩業の本質・全貌を明らかにした。

東寺百合文書の原本に親しむ著者が「旧名の解体」を東寺観山城国上久世庄で跡づけ、南北朝期より戦国末期までの”京郊西岡の地”の歴史を体系的に叙述。

天平期正税帳を中心に、当時の地方政治、中央政府と地方国衙との関係等重要な諸問題に政治史的分析を試み、律令時代の地方政治の実情を総合的に把握。

円筒埴輪研究に端を発する著者の古墳時代論。大型古墳編年の結果に基づき、畿内政権を中核とする古墳時代の政治動向について多角的に考察する。

本書は、近代以後の諸書・論稿等もふんだんに参照し、枕詞一〇七八を収録した名著『枕詞辞典』の22年ぶりの改訂版である。

日本の古い体質のシンボル「江戸時代封建論」に真っ向から挑戦した江戸近代論。「検知は百姓の土地私有の確認である」ことを実証等、日本史全体像の変革を迫る。

古代・中世の古文書・古記録に表われる重要な言葉約9,500について、意味を解説し、その後の変化にも言及。古文書・古記録を読むための座右の書。

「豊臣平和令」（惣無事令・喧嘩禁止令・刀狩令・海賊禁止令）の発見を通じて、中世から近世への移行期の歴史像を豊かな史実によって再構成。

「日本」史を素材として、パブリックなものとオフィシャルなもののせめぎあう関係、≪公共圏≫存立のあり方を追求。新たな社会関係の可能性の模索と歴史的創造を問う。