風流道具、人形玩具…。百貨店で販売された商品を取り上げ、その背後にある〈良い趣味〉を読み解き、その活動を考える。

〈若者と仕事〉の厳しい現状の背景にある要因として「学校経由の就職」の機能不全と「教育の職業的意義」の不在を指摘、打開策を提案する。

ヴェーバー、デュルケム、シュッツなどの社会学方法論を検討し、現代社会が直面する課題にアプローチする学問的営みのあるべき姿を提唱する。

ゲイであることよりも、下層出身であることを知られるのが怖かった。フランスの哲学者が自らの半生に浮き彫りにした。仏独ベスト＆ロングセラー。

政治哲学者・思想史家バーリンによる、自由についての四つのエッセイ。「歴史の必然性」「二つの自由概念」などを収録。

〈人権〉概念をめぐるオックスフォード大学連続講座。ルークス、ロールズ、マッキノン、ローティ、リオタール、ヘラー、エルスター7人の講演を収録。

近代科学主義によって健康を対象化する現代医学を批判しつつ、解釈学的存在論の立場から「存在」としての健康の神秘を考察する、ガダマー最晩年の不屈の批判精神。

現代批評の俊英ベンヤミンとユダヤ神秘思想研究の碩学ショーレムが、悪化する状況、人々の消息、互いの仕事とその周辺を綴った1930年代の精神史的証言。

科学的認識の理論に新しい道を拓いたバシュラール。その科学および科学史に関する思想の核心を伝えるべく編集された格好の入門書である。

デカルトやニュートンの自然研究の方法を社会・政治の批判研究に援用したフランス啓蒙批評家。現代思想の起源ともいえる彼らの思想を分析する。

政治的暴力が美化される情動の論理を、芸術や学問と政治が交差する領域において探求する表象文化論のスリリングな実践。

都市論、建築論、神話、詩、小説等のテクストや絵画、写真、映画のイメージを対象に、表象文化論の一つの結実を提示する。

フレーゲ、ラッセルから論理実証主義に至る揺籃期の若々しい息吹。現代哲学における〈言語論的転回〉の諸相を読む。

現象学は「心」に関する自然科学的研究にどう貢献できるのか？ 英米哲学の系譜とは異なる、現象学の立場からの「心の哲学」の冒険。

ストローソンによるカントの読解。〈経験に不可欠な構造〉についての分析的な議論を、〈学的ファンタジー〉から解き放って再構成する。

主著『オリエンタリズム』で西欧中心の中東・アジア観を鋭く指摘、批判したサイードの、1994年のインタビュー。自身の肉声による良質なサイード入門。

リベラルな社会という〈希望〉への連帯を説く哲学者が、自伝的考察や時事的テーマに即しその主張を簡潔に示す、ローティ自身によるローティ入門。

三部構成によりフッサール現象学の全体像を描く。第I部は思想的源流、第II部は内部構造、第III部は継承者の評価と今後の展望を語る。