シュレーティンガー方程式はふつうの運動方程式とどこがちがう？ 波動関数の同有値は何を表す？ スピンの実態は？ 教科書ではさらりとしか説明していない量子力学の要点を、徹底的に噛み砕いて説明する。

振動や波動といった現象はミクロに見れば、原子や分子の集団運動だ。これを連続体として考えるとき、どうしても扱う変数が多くなり、偏微分が頻出して面倒に見えるので苦手意識をもつ学生も多い。理解の難所を示す。

私たちの身のまわりはすべて不可逆現象。この現象を解析する物理の基本が熱・統計力学だ。熱とは何か。エントロピーは何を表すのか。エルゴード問題はなぜ難しいのか。読者の疑問にズバリ答えて本質を説く。

「数学の授業はそこまで進んでいない」のに力学はいきなり微分方程式から始まり、とっつきにくい。そんな学生にピッタリなのが、この本。数学的な解説も丁寧に、知らずのうちに誰でも物理がますます面白くなる。

解析学の基礎としての、解析函数、測度と積分、函数空間論の3章から成る。主として、1章では1変数の複素函数を、2章ではルベーグの積分論、3章では函数解析の初歩となるヒルベルト空間、バナッハ空間などを扱う。...

空間の形状とその上の関数のあり方は密接に関連している。それらの相互関係に関する理論であり、現代幾何学の発展に多大の影響を及ぼしたMorse理論を解説。とくに多様体の位相幾何学の研究に不可欠な手法を扱う。...

リーマンの関数論の基礎理念を展開する過程で、リーマン面の概念を明確にとらえたワイルの記念碑的著作。のちに小平邦彦によって、いわゆる複素多様体論という壮大な業績に結実する糸口となった本である。

現代数学の基礎を感覚的にわかりやすく解説することを目標に編集された、岩波講座「基礎数学」。本選書は、この中から、学部程度の学習内容に相当するものを選んで、新たに問題の解答・ヒントを付し、編集しなおした。...