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著者 | 今村恭子 |
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出版社 | 海竜社 小学館 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784759309195 9784759309409 9784759310108 |
登録日 | 2016/08/29 |
リクエストNo. | 63880 |
リクエスト内容
まだ恋を知らない大学生の薬子は、深夜コインランドリーで洗濯するのが日課だった。そして、その帰り道、夜空に浮かぶ月を仰ぎ見るのが密かな楽しみだった。
ある晩、見知らぬ女性から息子の話し相手になってほしいと声をかけられ、薬子が女性の屋敷を訪ねると、飛鳥という名の青年が「ぼくと君は同じ月族の人間だから」と前置きをして、壮大なドラマを語りはじめる。
月の王族の血を引く美しい少女プラリネは、幼い頃から月ばかりを眺め、特定の男性を愛することができなかったという。薬子はしだいにこの物語の世界に惹きこまれていくのだった。
月族プラリネの物語を青年・飛鳥から聞いて2年が過ぎたが、いまでも薬子の胸の中には彼の思い出が棲みついていた。
恋に焦らなくなった薬子のもとに、『月族通信』という件名の奇妙なメールが届きはじめるが、そんなとき薬子は月の写真展「月族の夕べ」に誘われる。
会場で出会った月を撮るカメラマンの北条は言った。
「もしかしたら、君も月族ではないかしら?」
北条の瞳の奥に広がる宇宙へ吸い寄せられるように、薬子の心には、月の光に揺れる砂漠がうっすらと現れるのだった――。
4年前に月族の物語を話してくれた青年、飛鳥への恋心を胸に秘めたまま、薬子は出版社に職を得ていた。あるとき、薬子のもとに、「あなたはもうすぐ運命的な出会いをすることになります」という、<月読命>と名乗る人物からのメールが届く。新しい雑誌で連載を担当することになった人気占星術師・高村俊人の家を訪れた薬子だったが、その家がかつて思いを寄せいていた飛鳥の住む銀杏屋敷だということを知り、愕然とする。高村は薬子に自分が月読命だということを明かし、さらに新たな月族の物語を語り始めるのだった。はたして高村と飛鳥の関係は……。謎の人物、占星術師・高村の登場により、さらに月族の物語は深まっていく。
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読後レビュー
NEWS
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2016/08/29
『月族 全3巻』(今村恭子)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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miai