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安保闘争に揺れた1960年の暮れ、闘争の挫折と失恋を理由に自ら命を絶った学生歌人岸上大作（昭和14～35年）の短歌、日記、絶筆などを収録した作品集。
文学、恋、孤独に悩み、妥協を許すことができない青春の痛みは、世代をこえて読み継がれてゆくべき永遠の夭折文学である。

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youさん

昭和47年に最初に出版されたこの文庫本は、版を重ねて、長く読み継がれてきた。この本の存在によって、岸上大作の名を知り青春時代の愛読書として長く記憶している人が多い。が、残念ながら、現在、若い世代にはほとんど知られることのない存在となっている。
しかし、岸上大作は、60年安保闘争という未曽有の大衆運動を、弱冠21歳の若さでもっとも鮮烈に文学として記録した文学者である。安保闘争から半世紀を経たが、青春の普遍的な痛みを突きつける岸上の作品は、そんな時代の流れをこえて、生き続けてほしい。 (2011/01/27)
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