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斜線 方法としての対角線の科学

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現代の要素還元主義的発想による学問分野の細分化により、学術的「総合知」が機能不全に陥りつつある現代において、その不全に対抗する先駆者として挙げられるのがこのカイヨワによる「対角線の科学」である。

 その手段としては、学術分野の壁を取り払うことによって自由に事象を観察し、論じることによってあらゆる学問分野を結び付けて思想を展開し、打破しようとするものである。

 しかしながら専門性を是とし、自らの専門分野に閉じこもりそれのみを権威とする専門家にとっては専門分野に対するプレイボーイのような人間があれこれ論ずるのを推奨されることに不快感を感じたこと、かつカイヨワという思想家自体の知名度の低さによって絶版になったと考えられる。

 だがしかし中高、時には小学生のころより「進路」という一種の専門性を当然のように要求され、囚われている学生に対しても、専門性のみが是でなく、横断的思考という可能性が存在するということを知ってもらうためにも重要な一冊である。

ゆえに私は本書の復刊を希望する

2025/02/06