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『学処集成』文庫化リクエスト

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菩薩行の教則本

起心書房ハードカバー版のレビューです。
著者シャーンティデーヴァ(寂天)の主著は何といっても『入菩提(菩薩)行論』(以下BCA)でしょう。一般に『学処集成』(以下SS)の要約であるBCAが用いられますが(この点、親鸞の『教行信証』と『歎異抄』の受容に似ています)、寂天自身BCAの中で「詳しくはSSを読むように」と勧めています。
さてSSの内容は菩薩行の教則本と言っていいでしょう。多くの経典を引用しつつ菩薩の心構え・修行法を説いています。凡夫には難しい部分が多々ありますが、読み進めていくうちに心が浄化されるようです。
さてチベット仏教への関心からBCAそしてSSが注目されるようになりましたが、日中では漢訳である『大乗集菩薩学論』の出来の悪さもあってかあまり注目されることはありませんでした。サンスクリット語原典からの直訳である本作を通し大乗仏教(とくに中観派)の精神・行を学びましょう。

2024/07/08