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浄土真宗の〈聖教〉 『安心決定鈔』を読む

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機法一体

大法輪閣版のレビューです。
『安心決定鈔』は蓮如が「40年以上読んでも読み飽きない」「まるで黄金を掘り起こすような聖教(聖典)」と絶賛していますが、その由来はよくわかっていません。著者はおそらく浄土宗西山派の人間だろうといわれています。
本来、浄土真宗とは関係のない聖教をなぜ蓮如は重要視したのか。あるいは真宗に欠けた要素を求めたのか、それは読者に委ねます。
さて由来はどうあれ、本書には漫然と生きる我々に訴えかけるものがあります。それは機(私たち)と法(阿弥陀如来)が一体であり、つねに死を意識し阿弥陀仏にすがるよう説いています。
現代において「死」は遠のいたように思えます。しかし数年前のコロナ感染症、国外に目を向ければ戦争・テロと「死」がすぐ側まで近くにあることが実感できます。浄土宗・真宗の教徒でなくとも読んでいただきたいです。

2023/12/09