レビュー一覧
幻影 ヒトラーの側で戦った赤軍兵たちの物語
全1件
今でも「ロシア解放運動」をまとまって日本語で読める本は、これしかない。しかし登場人物の写真がないのが不親切だ。ヴラーソフ将軍の写真なら割と見かけるが、主要な登場人物兼情報源のヘレ大佐の写真はゲーレン将軍の回想録で、第2師団の連絡将校だった騎士十字章受章者のジークフリート・カイリング少佐は騎士十字章の佩用者を紹介した「鉄十字の騎士」(この本では彼の階級は「大尉」になっている。「二つの独裁の犠牲者」では「少佐」)に写真が掲載されているように、復刊するなら主要な登場人物の写真を掲載して、ロシア語が出来る人に改訳してほしい。
「ベルリン陥落1945」はヴラーソフが赤軍に逮捕された時の状況が途中まで「幻影」と一致するが、ジューコフ元帥の回想録に書かれているように彼は車の中で病人のふりをしていたのが正しいようだ。この個所が、いやに小説的な記述なのは、みっともないからだろう。
ヴラーソフの勧誘を拒絶したポネジェーリン将軍は「勝利と悲劇」に書かれているようにソ連当局からヴラーソフの一味として非難された挙げ句、1950年に銃殺された人物だと知ったので、彼の方が真に悲劇的な人物だと思う。
2017/08/18
今でも「ロシア解放運動」をまとまって日本語で読める本は、これしかない。しかし登場人物の写真がないのが不親切だ。ヴラーソフ将軍の写真なら割と見かけるが、主要な登場人物兼情報源のヘレ大佐の写真はゲーレン将軍の回想録で、第2師団の連絡将校だった騎士十字章受章者のジークフリート・カイリング少佐は騎士十字章の佩用者を紹介した「鉄十字の騎士」(この本では彼の階級は「大尉」になっている。「二つの独裁の犠牲者」では「少佐」)に写真が掲載されているように、復刊するなら主要な登場人物の写真を掲載して、ロシア語が出来る人に改訳してほしい。
「ベルリン陥落1945」はヴラーソフが赤軍に逮捕された時の状況が途中まで「幻影」と一致するが、ジューコフ元帥の回想録に書かれているように彼は車の中で病人のふりをしていたのが正しいようだ。この個所が、いやに小説的な記述なのは、みっともないからだろう。
ヴラーソフの勧誘を拒絶したポネジェーリン将軍は「勝利と悲劇」に書かれているようにソ連当局からヴラーソフの一味として非難された挙げ句、1950年に銃殺された人物だと知ったので、彼の方が真に悲劇的な人物だと思う。
2017/08/18