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日本の聖書-聖書和訳の歴史
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この本の存在は田川建三氏の「書物としての新約聖書」で知った。ここで書かれているように著者はキリシタン時代の専門家なので、この時代については詳しい。本当にどこかで慶長版新約聖書が見つかって公刊されたら、一度読んでみたい。
著者は明らかに昭和58年に出た「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」の存在を無視していて、門脇清氏が「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」で訂正している箇所ですら言及していない。おそらく「日本の聖書」は大正改訳どまりだが、「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」は不評だった共同訳新約聖書まで取り上げていて、それ以外の邦訳聖書及び若干の注解書(田川氏が自分が書いたマルコ伝の注解書を取り上げていないので「下劣な党派性」云々と書いているが、それならば氏が翻訳に関わった「聖書の世界」と「聖書外典偽典」も出てこないのを何故指摘しないのだろうか?)についても触れられているのもあるが、門脇氏が専門家ではないのも一因だと思う。これが、この平成元年に出た講談社学術文庫版の「日本の聖書」の最大の欠点だ。
2016/07/27
この本の存在は田川建三氏の「書物としての新約聖書」で知った。ここで書かれているように著者はキリシタン時代の専門家なので、この時代については詳しい。本当にどこかで慶長版新約聖書が見つかって公刊されたら、一度読んでみたい。
著者は明らかに昭和58年に出た「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」の存在を無視していて、門脇清氏が「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」で訂正している箇所ですら言及していない。おそらく「日本の聖書」は大正改訳どまりだが、「門脇文庫 日本語聖書翻訳史」は不評だった共同訳新約聖書まで取り上げていて、それ以外の邦訳聖書及び若干の注解書(田川氏が自分が書いたマルコ伝の注解書を取り上げていないので「下劣な党派性」云々と書いているが、それならば氏が翻訳に関わった「聖書の世界」と「聖書外典偽典」も出てこないのを何故指摘しないのだろうか?)についても触れられているのもあるが、門脇氏が専門家ではないのも一因だと思う。これが、この平成元年に出た講談社学術文庫版の「日本の聖書」の最大の欠点だ。
2016/07/27