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魔神の海
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小学5年生の時と20歳位の時に読み、約30年ぶりに読み返した。
シサム(日本人)の迫害に耐えかねたアイヌたちが島のシサムたちを襲い、続いてメナシ(北海道南東部)を襲撃、現地のシサムをほぼ全員殺害。最後まで戦おうとするセツハヤを、父の酋長ツキノエアイノは「これ以上戦えば、多くのアイヌが傷つき、殺される。戦いにやぶれれば、クナシリ=アイヌはすべて殺されてしまう」とセツハヤを説得する。最後、セツハヤが島民たちを守るため、降伏を決意した場面は、涙が出そうだった。
小川弥左衛門のような良い侍(シサム)もいたのに、なぜ殺しあうことになったのか。「人間同士が憎みあい、殺しあうのではない。国という得体の知れない恐ろしい力が憎みあうのだ」とのツキノエアイノのセリフが心に響く。最後のブキテマアイノの「私はアイヌではない。シサムでもない。私は人間だ」とのセリフが心に突き刺さる。
重いテーマを扱いながら、島の景観や生活が抒情豊かに描かれていて、暗い気持ちにさせません。
2011/08/02
小学5年生の時と20歳位の時に読み、約30年ぶりに読み返した。
シサム(日本人)の迫害に耐えかねたアイヌたちが島のシサムたちを襲い、続いてメナシ(北海道南東部)を襲撃、現地のシサムをほぼ全員殺害。最後まで戦おうとするセツハヤを、父の酋長ツキノエアイノは「これ以上戦えば、多くのアイヌが傷つき、殺される。戦いにやぶれれば、クナシリ=アイヌはすべて殺されてしまう」とセツハヤを説得する。最後、セツハヤが島民たちを守るため、降伏を決意した場面は、涙が出そうだった。
小川弥左衛門のような良い侍(シサム)もいたのに、なぜ殺しあうことになったのか。「人間同士が憎みあい、殺しあうのではない。国という得体の知れない恐ろしい力が憎みあうのだ」とのツキノエアイノのセリフが心に響く。最後のブキテマアイノの「私はアイヌではない。シサムでもない。私は人間だ」とのセリフが心に突き刺さる。
重いテーマを扱いながら、島の景観や生活が抒情豊かに描かれていて、暗い気持ちにさせません。
2011/08/02