原子野の『ヨブ記』―かつて核戦争があった

原子野の『ヨブ記』―かつて核戦争があった

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著者 伊藤 明彦
出版社 径書房
ジャンル 文芸書
ISBNコード 9784770501257
登録日 2014/05/29
リクエストNo. 60212
リクエスト内容
「20年の歳月をかけてヒロシマ、ナガサキ、ビキニの被害者2000人を訪ね、1000余人の語りを録音、全国の図書館等944施設に13,600巻のテープを寄贈。伊藤氏がほとんど独力で成しとげたこの圧倒的作業の中からおのずと結晶した作品。(「BOOK」データベースより)」
「天皇の戦争責任」発言で右翼によって狙撃された元長崎市長の本島等氏は,「私が今日まで読んだ『被爆体験』のなかで最も感激した」と本書を激賞しているが(『本島等の思想』154ページ),筆者も同感。通常,被爆体験記は,誤解をおそれずにいえば,つまらない。どれもおなじようなものだ,という点で。しかし本書はおもしろい。それはこの本が被爆者たちの体験をもとにしているが,単なる体験記ではないから。つまり著者・伊藤明彦は,個々の原水爆被爆体験を歴史の全体像のなかでとらえようとするなかで,被爆者もまたおおかれすくなかれ戦争の加害者ではないのか?という問いをもって被爆者にインタビューした点がユニーク。その結果,そのインタビューのエッセンスと著者のするどい洞察をおさめた本書は,人間の本質をつくような,つまりラディカルな作品となった。彼の調査の量が,この本のすぐれた質をうんだというべきか。
図書館でかりてよんだけど,「これは,かって,もっておく価値あり!」とおもった。(ついでに,復刊するなら,文庫にするなり,もうちょっと手ごろな価格にしてもらえんかね。[本体4200円プラス消費税,1993年当時])

投票コメント (全4件)

敗戦80年たち、戦争を経験した人たちが少なくなり戦後ではなく「戦前」という気配が漂う現在、この本を知ったが図書館にしかなく読者を限定してしまうのはよくないと思った。読みたい人に届くように。

2025/08/14

戦争賛美・保守右翼思想の跳梁跋扈によって、令和の日本は反戦を唱える人々に「平和ボケ」などという暴言が平然と投げつけられるようになってしまった。 今こそ戦争は絶対悪であり、決して許されないという事実を...

2025/04/02

被爆者2000人の直接伝聞情報は後世に残すべき資料としてもたいへんに貴重。アマゾンのキンドル版もあるが、紙の本としても必要。

2019/08/26

「天皇の戦争責任」発言で右翼によって狙撃された元長崎市長の本島等氏は,「私が今日まで読んだ『被爆体験』のなかで最も感激した」と本書を激賞しているが(『本島等の思想』154ページ),筆者も同感。通常,被...

2014/05/29

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ニュース

2014/05/29
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