14 票
著者 | 田口啓子 |
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出版社 | 南窓社 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2007/04/17 |
リクエストNo. | 38381 |
リクエスト内容
スコラ哲学を集大成した近世初頭最大の哲学者と呼べるスアレス。
その「形而上学論考」はデカルトやライプニッツにも大きな影響を与えた。
「カテゴリーを細かく分岐させるスコラ哲学の項目独立型論述形式を、近代的体系的記述に移し変えた教科書」と評価されるその首尾一貫した組織的構成法は、近代思考の父の名に相応しい。
ーーーギリシア存在論はスコラ哲学の刻印を打たれて、本質的には中途でスアーレスの『形而上学論』を経て近世の「形而上学」と先験哲学に移りゆき、ついでヘーゲルの「論理学」の土台と目標を規定するにいたるのですーーー(岩波文庫『存在と時間』第1巻52頁)と、ハイデッガーも哲学史を語る上で避けて通れない存在と見なしている。
またスアレスはグロティウスより前に国際法を考案した法学者として、日本では先ず注目された。(伊藤不二男『スアレスの国際法理論』)
著者の田口啓子さんはマリー・ノエルの詩の翻訳もしている文学者で、哲学科教授が体裁とノルマで書くような無味乾燥な一冊とは趣が違い、文章にも香気がある。
投票コメント
全14件
読後レビュー
NEWS
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2021/03/03
『スアレス形而上学の研究』が10票に到達しました。 -
2007/04/17
『スアレス形而上学の研究』(田口啓子)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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八日水素