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後継者たち

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得票数 12

著者 ウィリアム・ゴールディング
出版社 中央公論社
ジャンル 文芸書
ISBNコード 9784120012488
登録日 2003/08/08
リクエストNo. 18571

リクエスト内容

「狡猾な頭脳、不器用な歩き方、毛深い身体、強い歯、
それにおそらくは持っていた食人的性向、このような
ものを備えたゴリラにも似た怪物…外見全体に嫌悪す
べき異様さがあった」                  (H・G・ウェルズ 『世界史概観』)

H・G・ウェルズによってかように描かれたネアンデルタール人。その姿に反発し、むしろ
彼らは「残酷な現生人類に」滅ぼされた無垢で平和的な種族だった、という見方を取る
ノーベル賞作家ウィリアム・ゴールディングが描く太古の世界。
語りの視点をネアンデルタール人の側に置いているため、一種不思議な実験小説に
なっています。ゴールディング第二作の本書は、名作 『蠅の王』 における“人類の楽園
喪失”のテーマを引き継ぐものです。

原著・1955年刊: 原題・THE INHERITORS :
翻訳・1983年刊:中央公論社・B6版ソフトカバー178頁

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投票コメント

全12件

  • 「蝿の王」を愛読してます。こんなすごい物語を書いているのに、本屋で売っているゴールディングの本は「蝿の王」ばかり。まさか、一発屋!?って思ってましたが、そんなワケないですね… 他の作品も、ぜひぜひ読んでみたいです。 (2004/09/07)
    GOOD!1
  • 通常どんな研究書でも、本書の成り立ちをH・G・ウェルズの 『世界史概観』 および短篇「不気味な種族」 に求めているようです。でもその間にもうひとつ、クリーヴ・カートミルという作家の「連環」“The Link”というSF短編 が挟まっていることを指摘したい。「連環」 のなかでも、『後継者たち』 と同様 、旧人類ネアンデルタールは残酷狡猾なホモ・サピエンスによって皆殺しにされる。「連環」 の語り手「ロク 」は残酷なホモ・サピエンスだが、『後継者たち』 の主人公「ロク」はネアンデルタール人に設定されている。「連環」はヒーリイ&マッコーマス編 『時間と空間の冒険』(1946年)に収録され(過去に早川書房から翻訳あり)、ゴールディングが読んでいた可能性は高い。『蠅の王』 で 『珊瑚島』 そっくりの“本歌取り”をやってのけた“ 前歴 ” があるので、この推測もあながち的外れとは言えないと考えています。なんせそっくり。まだ誰も指摘していないと思われるのであえて書いた次第です。
    尚本書は、別の長篇『自由な転落』と共に中央公論社の世界文学全集に収められたこともあります。 (2003/08/08)
    GOOD!1
  • 『後継者たち』をはじめ、ゴールディングの邦訳は一部を除いて入手困難です。ぜひ復刊お願いします。 (2013/12/15)
    GOOD!0
  • ぜひ読みたいです。復刊してください。 (2009/10/26)
    GOOD!0
  • ゴールディングの重厚で強烈な小説をもっと読みたい (2008/11/02)
    GOOD!0

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NEWS

  • 2003/08/08
    『後継者たち』(ウィリアム・ゴールディング)の復刊リクエスト受付を開始しました。

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