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天使・黙示・薔薇―笠井潔探偵小説集

天使・黙示・薔薇―笠井潔探偵小説集

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得票数 12

著者 笠井潔
出版社 作品社
ジャンル 文芸書
ISBNコード 9784878931581
登録日 2002/07/14
リクエストNo. 11158

リクエスト内容

70年代の花の都パリ。謎の日本人ヤブキ・カケルは、探偵小説が好きな女子大生ナディア・モガールに日本語を教授することになる。パリの狭い屋根裏部屋で、一人、禁欲的な生活を送るカケルに興味を持つナディアだが、彼女の友達の叔母が殺されたことにより、「首なし死体」のラルース家の殺人事件にかかわることになる。そしてカケルもまた事件に哲学的な符丁を見出し、現象学的本質直観を駆使して事件を解明する。(「バイバイ、エンジェル」)そして探偵ヤブキ・カケルと助手兼記述者ナディア・モガールのコンビは、ヨハネ黙示録の四騎士が彷徨う「二度殺された死体」の謎の事件(サマー・アポカリプス)と、パリを襲う連続無差別殺人の謎を追い解決する。(薔薇の女)「天使・黙示・薔薇―笠井潔探偵小説集」は、この三つの長編小説を一冊にまとめた愛蔵版である。

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投票コメント

全12件

  • 今回、復刊に値すると思い薦める本は、フランスという異邦の地で、「切られた首の謎」などの数々の難事件を「本質直観」を用いていとも簡単に解きほぐす、まったく新しい形の「現象学的」探偵ヤブキ・カケルと、謎に包まれた彼に異性としての興味を持つ話者ナディア・モガールのシリーズ作品のうち、「天使」、「黙示」、そして「薔薇」この三つのモティーフに彩られた、初期の三部作を一冊に集めた、豪華な愛蔵版「天使・黙示・薔薇―笠井潔探偵小説集」である。美本で有名なこの本だが、愛好家のための少数の愛蔵版ということもあり、いまでは古本屋でも見つけにくい、幻の銘本になっている。
    島田荘司の「御手洗シリーズ」といっしょに、80年代後半に訪れる日本ミステリー小説の第三の波に先立つ「2.5世代」の革新的作品として、社会主義から「転向」した作者により、70年代のラディカリズムのアンティテーゼとして書かれた「テロルの現象学」と同時期に、同じ問題意識のもとに書かれた「転向小説」としても注目されるべきであるこの三冊の合本の復刊は、たんなる「復刊」ではなく、先取的なこの三作品の「再評価」の意味もこめられるだろう。 (2002/07/14)
    GOOD!1
  • 1冊毎に読んだのですが、まとめ読みしたいです。 (2012/10/13)
    GOOD!0
  • 読んでみたいです (2011/01/08)
    GOOD!0
  • まとめ読みしたいっすー。 (2009/04/21)
    GOOD!0
  • 久々にまとめて読みたくなりました。 (2008/02/14)
    GOOD!0

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読後レビュー

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NEWS

  • 2002/07/14
    『天使・黙示・薔薇―笠井潔探偵小説集』(笠井潔)の復刊リクエスト受付を開始しました。

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