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復刊投票コメント一覧

夜愁

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このミス大賞で一位になった有名な「荊の城」を読んで以来、サラ・ウォーターズのファンだが、この作品が彼女の作品のなかで一番好きなので手もとに置いておきたい。

現在から過去へとさかのぼっていく構成も見事で、過去の事実が明らかになるたび、現在の状況を思い出し、「みんな不幸そうだが、最後のシーンはハッピーエンドへの布石なのか?あれからどうなるのか?続き書いてほしい」と気になる、おもしろい仕掛けになっている。ブッカー賞最終候補だけあり、文学性も高いが、すぐれた構成のおかげで、謎・ミステリ要素もあって、一冊で二倍おいしい。また、ウォーターズらしく女性同士の恋愛も描かれるが、今作では男性同士の若干BL的な友情以上、恋愛未満の関係性も描かれていて、それもすばらしい。松浦理英子とかもそうだが、女性同士をうまく・おもしろく描ける人は、男性同士もうまく・おもしろく描けるのだなと感心してしまった。

いい作品なので、紙で再版してもらって、多くの人に読んでもらいたい。現在の作品が売れれば、処女作で未訳のレズビアン小説「Tipping Velvet」が邦訳される可能性も出てくるかもしれない。

2026/09/25