復刊投票コメント一覧

ふしぎをのせたアリエル号

全3件

中学生頃に少しだけ読んだきりだったのですが、最近図書館に置かれていたを見つけて最後まで読みました。
お人形だったキャプテンがぬいぐるみから生まれた動物の船員たちを引き連れて海の大冒険、という児童文学らしい物語なのですが、登場人物たちの思惑は少しずつすれ違っていき、取り返しの付かない所まで進んでしまいます。
その人間関係の崩壊の様子は生々しく、実際に巻き込まれたり見聞きした出来事について思い出す人も多いのではないでしょうか。
ステテコのキャラクター造形は悲しくもあり現代的でもあり、大人の視点では3人目の主人公とも言えるのではないかと思いました。
(3人目の主人公を誰とするのかは人によって大きく違うだろうなとも思います。それだけ味わい方のバリエーションを持った作品です。)

子供向けのようでいて大人になってから読んでこそ理解できる物語でもあり、でも全力で子供を楽しませようとして書かれているという印象も受けました。
手元に置きたい本だと思っています。

2018/12/04

大事にしていた人形にある日命が吹き込まれ、本物の人間に。
児童書らしい夢のある始まりと、章ごとに挿入されるマザーグース。
かわいらしい物語かと思いきや、最後は非常にシビアで、失われた命は決して戻っては来ない。大人になってから読むと子供向けとは思えないくらいのテーマが織り込まれた作品。欲望と、家族と、疑いと、妬みと、無償の愛。優れた作品には本当に対象年齢はないと思います。読書好きにはおすすめの本です。ニガウリ先生みたいな人って最近は特に増えた気がします。

2017/10/03

このお話をはじめて読んだとき、寝るのも惜しんで無我夢中で読んだのを覚えています。お人形だったキャプテンが人間になり、エイミイを守りながらも、船長としての指揮をしっかりはたしていく魅力的な性格。その他の人物においても、しっかりした構成と人物像が表されておりどれをとっても、私の心をつかんではなさない物です。

2001/08/23