復刊投票コメント一覧
待伏部隊(マット・ヘルム・シリーズ第6作)
全2件
味読・再読に耐え得る本シリーズは多くの逆説と警句に溢れ、どの1冊も総てこの25年間で20回ぐらい読み返しました。
簡潔な語り口で180ページ(ポケミス単位)程度の軽さを装っているものの、伏線の巧みさと含蓄のあるこの文章には、読み返す都度、いまだ掘り起こされる宝が残っているものだから、ため息が出てきます。
本作についていえば、逆説の愉悦は他に一歩譲るもののシリーズ中いちばんストレートな面白さをそなえた最も熱くてカッコいい一冊といえるでしょう。
冒頭で革命軍の統領を狙撃するエピソードはS・ハンターのファンにも一読してもらいたい。
【以下、冒頭からの引用】
土地の人びとは、山羊の河”リオ・デ・ラス・カブラス”と呼んでいる。私がそこにいたあいだ、山羊なんぞ一頭も見当たらなかった。だからどうということはない。私は山羊を狩りに来たのではなく、人間を狩りに来たのだ。ともあれ、河を数マイルさかのぼると、ジャングルが河岸からせまってきて、水の上に黒々とおおいかぶさってきた。
(ドキッとさせられる書き出しですが、内容ばかりでなく、この語調にどことなく心地よさを感じないでしょうか?)
2005/08/15
味読・再読に耐え得る本シリーズは多くの逆説と警句に溢れ、どの1冊も総てこの25年間で20回ぐらい読み返しました。
簡潔な語り口で180ページ(ポケミス単位)程度の軽さを装っているものの、伏線の巧みさと含蓄のあるこの文章には、読み返す都度、いまだ掘り起こされる宝が残っているものだから、ため息が出てきます。
本作についていえば、逆説の愉悦は他に一歩譲るもののシリーズ中いちばんストレートな面白さをそなえた最も熱くてカッコいい一冊といえるでしょう。
冒頭で革命軍の統領を狙撃するエピソードはS・ハンターのファンにも一読してもらいたい。
【以下、冒頭からの引用】
土地の人びとは、山羊の河”リオ・デ・ラス・カブラス”と呼んでいる。私がそこにいたあいだ、山羊なんぞ一頭も見当たらなかった。だからどうということはない。私は山羊を狩りに来たのではなく、人間を狩りに来たのだ。ともあれ、河を数マイルさかのぼると、ジャングルが河岸からせまってきて、水の上に黒々とおおいかぶさってきた。
(ドキッとさせられる書き出しですが、内容ばかりでなく、この語調にどことなく心地よさを感じないでしょうか?)
2005/08/15
巻頭の主人公による遠距離射撃の暗殺から戦闘が、ジャングルの蒸し暑さと共に読み応えあり。いつも渋い心理戦が本作は妙に華々しく感じられ、砂漠のカラッとした暑さとともに快感。シリーズ中最高とも言えるライバルの登場。これだけの内容を持ちながら、さらっと読める
エンターテーメントとしての質の高さ。シリーズ全て復刊が無理なら、せめてこの第6作だけでも復刊して欲しい。大人のためのスパイ小説。
キリッと締まった文章で、適度な厚さながら中味の濃さ、もたれない読後感、こんな小説がほかにあるだろうか?
2005/08/13