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復刊投票コメント一覧
女の家
全8件
この小説ほど、日影丈吉の長編の中で切ない孤独を感じさせる小説はありません。死の甘美さ、しかし、その甘美さは、「気づかないうちに死んでしまう」という死の中にあって、その死を死ぬ主人公にわれわれがせめてもの手向けに切に願わざるを得ないそれなので、つまり、われわれの孤独と死者の孤独がお互いに照り返し合って一層強まり、その頂点で(ということはわれわれがいよいよお互いに孤立した状態で)不可能な「連帯」が一瞬夢見られることを指して、われわれの生の本質的条件、すなわち孤独というのだ、と思わせられるのです。日影作品はそのため、時におそろしく残酷ですが(『内部の真実』『地獄時計』)、この作品はバランスが絶妙。
2001/03/05
この小説ほど、日影丈吉の長編の中で切ない孤独を感じさせる小説はありません。死の甘美さ、しかし、その甘美さは、「気づかないうちに死んでしまう」という死の中にあって、その死を死ぬ主人公にわれわれがせめてもの手向けに切に願わざるを得ないそれなので、つまり、われわれの孤独と死者の孤独がお互いに照り返し合って一層強まり、その頂点で(ということはわれわれがいよいよお互いに孤立した状態で)不可能な「連帯」が一瞬夢見られることを指して、われわれの生の本質的条件、すなわち孤独というのだ、と思わせられるのです。日影作品はそのため、時におそろしく残酷ですが(『内部の真実』『地獄時計』)、この作品はバランスが絶妙。
2001/03/05
この長編は日本ミステリの到達点を示す、名作です。純文学をも凌駕する陰影深い心理描写は、他に類を見ません。地味な作家なので忘れられがちですが、決して現代の作品にもひけをとらぬ傑作だと思います。ぜひ多くの人に読んでいただきたい作品です。
2000/11/08