復刊投票コメント一覧
仮往生伝試文
全106件
河出文庫に入れましょう。変なJ文学とか入れてないで。
2002/04/14
河出文庫に入れましょう。変なJ文学とか入れてないで。
2002/04/14
福田和也さんの著者で紹介されたのを契機に古井由吉さんの仮往生伝試文を知ることになりました。インターネットや古本屋でも探したが見つからず、読みたいという思いが募り、ここに投票した次第であります。よろしくお願いします.
2002/02/08
福田和也さんの著者で紹介されたのを契機に古井由吉さんの仮往生伝試文を知ることになりました。インターネットや古本屋でも探したが見つからず、読みたいという思いが募り、ここに投票した次第であります。よろしくお願いします.
2002/02/08
「それでは、埒が明きはしないぞ。数えたところから、忘れることが肝要だ。踏まえるだけで、後へ棄てるんだ。その時その時の持続の情、それだけが現実だ。前も後ろもその中にふくまれる。前方の聖堂へ向かって歩く時、持続に揺るぎがなければ、背後の法院はなくなるものか。かりに、歩く跡から地面が陥没して、踵が深淵を踏むとしても、知らなければ、知ったことか。そうして広場をおおよそひとめぐりすれば、いや端から端までしっかりと渡っただけでも、数えあげたことになる。少々数え落そうが、重ねて数えようが、全体として大した狂いもない。あらためてつくづく見渡したら、広場がなくなっていた、荒涼とひらいた穴と化していた、とそんなことも、そう見れば、ないでななかろうが。それでも、今日は無事だったと、あてにもならぬ目はつぶって寝床にひきあげればよろしい。朝起きて見れば、たいてい何もかもが良くなっている。偏執に着けば、虫の這いこんだ隙間ひとつ、無限になるぞ。好んで噪いでいるのなら、口をはさむまでもないが。だいたい、すべてが数えあげられた日には…。」(本文より)
2001/10/08
「それでは、埒が明きはしないぞ。数えたところから、忘れることが肝要だ。踏まえるだけで、後へ棄てるんだ。その時その時の持続の情、それだけが現実だ。前も後ろもその中にふくまれる。前方の聖堂へ向かって歩く時、持続に揺るぎがなければ、背後の法院はなくなるものか。かりに、歩く跡から地面が陥没して、踵が深淵を踏むとしても、知らなければ、知ったことか。そうして広場をおおよそひとめぐりすれば、いや端から端までしっかりと渡っただけでも、数えあげたことになる。少々数え落そうが、重ねて数えようが、全体として大した狂いもない。あらためてつくづく見渡したら、広場がなくなっていた、荒涼とひらいた穴と化していた、とそんなことも、そう見れば、ないでななかろうが。それでも、今日は無事だったと、あてにもならぬ目はつぶって寝床にひきあげればよろしい。朝起きて見れば、たいてい何もかもが良くなっている。偏執に着けば、虫の這いこんだ隙間ひとつ、無限になるぞ。好んで噪いでいるのなら、口をはさむまでもないが。だいたい、すべてが数えあげられた日には…。」(本文より)
2001/10/08