レビュー一覧
ティマイオス
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プラトンの主著は質・量ともに『国家』でしょうが、影響力では『ティマイオス』が勝っています。
その内容はこれまでの著作と異なり神話的・オカルト的色彩が強く続編の『クリティアス』は未完に終わり『ヘルモクラテス』に至っては書かれずじまいです。
訳者解説の「もっともらしい言論」で言論の不安定さ・議論レベルの相違が指摘されてますが、これがプラトンが未完成に終わらせた原因かもしれません(そして長い間文庫化されなかった)。
しかし造物主デーミウールゴス(以下、長音略)がユダヤ教やキリスト教の唯一神と同一視され創造の神秘と説いたと考えられ、逆にグノーシス主義ではデミウルゴスこそ真の創造主と説かれました。また現代でもデミウルゴス、アトランティス、オリハルコン(アダマース)とオカルトや創作に生きています。
最後に講談社学術文庫版について述べると読みやすい文体で、読者が躓くであろう部分に解説が施されているように思えます。『クリティアス』が収録されていないことが残念ではありますが、プラトンの名著が文庫で読めるようになったのは画期的です。
2024/12/14
プラトンの主著は質・量ともに『国家』でしょうが、影響力では『ティマイオス』が勝っています。
その内容はこれまでの著作と異なり神話的・オカルト的色彩が強く続編の『クリティアス』は未完に終わり『ヘルモクラテス』に至っては書かれずじまいです。
訳者解説の「もっともらしい言論」で言論の不安定さ・議論レベルの相違が指摘されてますが、これがプラトンが未完成に終わらせた原因かもしれません(そして長い間文庫化されなかった)。
しかし造物主デーミウールゴス(以下、長音略)がユダヤ教やキリスト教の唯一神と同一視され創造の神秘と説いたと考えられ、逆にグノーシス主義ではデミウルゴスこそ真の創造主と説かれました。また現代でもデミウルゴス、アトランティス、オリハルコン(アダマース)とオカルトや創作に生きています。
最後に講談社学術文庫版について述べると読みやすい文体で、読者が躓くであろう部分に解説が施されているように思えます。『クリティアス』が収録されていないことが残念ではありますが、プラトンの名著が文庫で読めるようになったのは画期的です。
2024/12/14