yos-yosさんのページ
少女漫画がなければ生きてゆけません。
レビュー
-
アルマジロの木
何度も読み返したくなる絵本
漫画とは異なるタッチで描かれた、山田玲司氏初の絵本です。
主人公が自分がどこの誰かもわかなくなってしまった、という所から物語は始まるのですが、雑踏の中でぽつんと一人取り残されている男は不安に満ちているわけでもなさそうで、まったく感情が見えません。それなのに、動物に心ひかれ、新たな動物に出会うために旅に出てしまうのはなぜなのか。また、自分自身のことだけでなく、それまでに得た知識や一般常識などに関する記憶も欠落しているようなので、彼の過去にいったい何があったのかなども非常に気になります。
シンプルな絵柄かつ、文章も多くない作品であるため、あれこれ想像を広げながら読みましたが、最後はじんわりと胸にあたたかい何かが生まれました。
この物語の主人公のように、すべてを失ってまっさらな状態になったとするなら、人はどうやって生きていくのだろう、そんなことを考えさせられました。
ふだん絵本を読まない自分が何度も読み返した作品なので、たくさんの方に本作をおすすめしたいです。(2011/01/24)
復刊リクエスト投票
月の道
【著者】雑賀雄二
親なるもの 断崖 (第一部・第二部)
【著者】曽根富美子
電子コミックの広告を見て、気軽な気持ちで立ち読みしたところ、見事にはまってしまいました。
今から80年ほど前、北海道の遊郭に売られてきた少女たちが必死に生き抜く姿を描いた、壮大な作品です。
電子の広告はちょっとえげつないですが(ただこれのおかげで作品が休息に広まっているのかと)、内容は非常に重く濃く、心にのしかかってきます。
気軽に読むと火傷する、そんな作品ですが、多くの人に読んでもらいたいと思いました。(2015/04/24)
含羞(はぢらひ) -我が友 中原中也 全2巻
【著者】曽根富美子
30歳という若さで亡くなったにもかかわらず、その短い生涯に残した鮮烈な作品は、今でも教科書に載るほど有名なのに。
曽根富美子先生の『親なるもの 断崖』を読み、曽根先生が描く漫画の素晴らしさに触れたため、本作もきっと面白いのだろうと期待が非常に高まっています。絶対に読みたい!(2015/04/24)
ジャムくんのおてつだい
【著者】竹下文子・作、鈴木まもる・絵
猫好きにもたまりません…!(2014/04/17)
ミカセ
【著者】鳩山郁子
『ミカセ』は、新装版が出ておらず、初版が出てから10年以上が経っています。
新しいファンの中には、この本を持っていない人も大勢いると思いますので、復刊を望みます。
電子書籍ではなく、紙に印刷された書籍として、手にしたい作品集です。(2014/02/18)
もっと見る