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著者 | 林奕含 著 / 泉京鹿 訳 |
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出版社 | 白水社 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784560097007 |
登録日 | 2023/03/18 |
リクエストNo. | 74352 |
リクエスト内容
台湾で25万部突破! 台湾社会を震撼させた、実話にもとづく傑作長篇
著者は1991年生まれの女性作家。デビュー作である本書に「実話をもとにした小説である」と記したことから、著者の実体験なのではと大騒ぎとなった。刊行2か月後に著者が自殺。台湾社会を震撼させた。
文学好きな房思琪と劉怡婷は高雄の高級マンションに暮らす幼なじみ。美しい房思琪は、13歳のとき、下の階に住む憧れの五十代の国語教師に作文を見てあげると誘われ、部屋に行くと強姦される。異常な愛を強いられる関係から抜け出せなくなり、房思琪の心身はしだいに壊れていく…。房思琪が記した日記を見つけた劉怡婷は、5年に及ぶ愛と苦しみの日々の全貌を知り、ある決意をするが…。
一方、同じマンションの最上階の裕福な家庭に嫁いだ二十代の女性・伊紋の物語も同時に描かれる。伊紋は少女二人によく本を読んであげていた。だが実は夫からのDVに悩み、少女らに文学を語ることが救いとなっていたのだ。
人も羨む高級マンションの住民たちの実情を少女の純粋で繊細な感性によって捉えることで、社会全体の構造的な問題が浮かび上がってくる。過度な学歴社会、格差社会、権力主義の背後にある大人の偽善、隠蔽体質…。なぜ少女の心の声を大人が気づけなかったのか。文学の力とは何か。多くの問いを投げかける。
[目次]
第1章 楽園
第2章 失楽園
第3章 復楽園
あとがき
訳者あとがき
[書名ヨミ]ファンスーチーノハツコイノラクエン
投票コメント
全2件
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性犯罪を軽視し、とりわけ、顔見知りによるエントラップメント型性犯罪、先生→生徒や、上司→部下など、信頼や地位関係性を利用しマインドコントロールして加害するグルーミング罪等について、理解が浅く、性暴力二次加害が行われている日本社会に、広く読まれてほしい本だと感じます。 (2023/03/18)GOOD!2
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「これは実話をもとにした小説である」と本書には記されており、著者林奕含は出版から二ヶ月後に亡くなっています。GOOD!1
2022年からMeToo運動が日本で再度強く動きだし、また2023年、BBCが日本芸能界における未成年への性暴力を報道し、性暴力における【グルーミング】が広く認知されることとなりました。
「ダーク・ヴァネッサ」「わたしが先生の「ロリータ」だったころ」など、グルーミングを題材とした文学・ノンフィクションがここ数年新たに登場し話題となっています。どうしてもいま読みたい・読むべき題材だと感じます。
定価で購入できるように、また叶うなら電子書籍にもなってほしいです。 (2023/03/18)
読後レビュー
タイトル | 価格 | サイト |
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房思琪の初恋の楽園 | 1,980円 | アマゾン |
NEWS
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2024/03/06
『房思琪の初恋の楽園』(林奕含 著 / 泉京鹿 訳)の注文を開始しました。 -
2023/03/18
『房思琪の初恋の楽園』(林奕含 著 泉京鹿 訳)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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