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著者 | 砂田利一 |
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出版社 | シュプリンガー・ジャパン |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784431711919 |
登録日 | 2022/04/20 |
リクエストNo. | 72814 |
リクエスト内容
ダイヤモンドの美しさを説明するには、ブリリアント・カットのような研磨技法を光学的に説明したり、化学的に結晶の物性を説明する方法がよく知られているが、本書では、数学者である著者が、ダイヤモンドの原子配列がもつ数理的美しさに着目し、数理的な観点からの解説を試みている。すなわち、図形が美しくみえる背景にある数学上のキーワード"周期性""対称性""最小原理""不規則性"の4つを軸に、一般の結晶格子の理論を展開している。高校までに学ぶ数学を出発点として、現代数学の高みに登りながら、幾何学・グラフ理論・群論・確率論が、ダイナミックに交差するさまを見る。ダイヤモンドはなぜ美しいのか、を追いかけているうちに、次第に高度な数学の世界に誘われ、数学自身の美しさを鑑賞する喜びが生まれてくる。数学に興味のある高校生から大人、研究者まで、幅広い層に薦められる好著である。
目次
第1章 周期性
第2章 対称性
第3章 最小原理
第4章 格子の数理
第5章 ランダム・ウォーク
第6章 遠くから見た結晶格子
投票コメント
全1件
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東京大学で他学部聴講した数学の講義において、先生から、本書への絶賛と紹介を頂きました。大学初年級のゼミに最適な内容とのことでした。具体的には、美しさという身近なトピックについて、単なる対称性という言葉を越えた厳密な議論をしつつ、高校生にも理解できる記述で、代数幾何解析応用数学のすべてにわたる内容を使い、しかも未解決問題を含む最先端の内容まで触れられているとのことです。他学部の学生にとって、数学の情報はアクセスが難しく、すべての分野にわたる議論がある本はとても貴重です。それだけでなく、テーマが単なる数学の紹介を超えた数学の応用に当たるものは、類書がほぼないように思います。これが利用できないことは、大学教育の質や日本語圏の数学リテラシーへの大きな損失だと考えられるため、復刊をぜひ希望します。 (2024/06/26)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2022/04/20
『ダイヤモンドはなぜ美しい? : 離散調和解析入門』(砂田利一)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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Bohne