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著者 | ハンス キルスト |
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出版社 | 三笠書房 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2021/11/26 |
リクエストNo. | 72013 |
リクエスト内容
"08/15 in der Kaserne" 『零八/一五 兵営の巻』(邦訳:櫻井正寅・櫻井和市)
第二次大戦の勃発直前、ドイツ国防軍のある砲兵中隊の兵営での物語である。三作を通しての主人公はヘルベルト・アッシュ。本作では上等兵である。戦友フィアバイン砲手に対する新兵いじめなど、どこの国の軍隊にでもいそうな理不尽な下士官と無定見な将校たち。アッシュ上等兵はそんな軍隊の不条理に一人反抗していく。本作の裏の主人公と言えるのは中隊の最先任下士官、シュルツ先任曹長である。その妻とともに単なる憎まれ役以上の細かい性格づけがなされている。
"08/15 im Krieg" 『零八/一五 戦線の巻』(邦訳:藤村宏・櫻井和市)
第二次世界大戦が始まり、アッシュたちの砲兵中隊は東部戦線へ。本国から転勤して来た、実戦経験がないために戦功章を狙っている新任の中隊長が混乱を巻き起こす。アッシュは今や軍曹となっていて、この栄達しか頭にない中隊長と対決する。他方、鉄十字章受章の砲班長となったフィアバイン伍長は機材受領のため故郷の補充大隊へ派遣されるが、そこで中尉に特進していたシュルツ元先任曹長に捉まってしまう。泥濘の戦場と、のんびりした日常が続いていた本国との対比が描かれている。
"08/15 bis zum Ende" 『零八/一五 終戦の巻』(邦訳:城山良彦・櫻井和市)
1945年。戦線は崩壊し戦場は故郷へと迫る。戦争末期の混乱に乗じて抜け駆けの利益を得ようとするハイエナのような二人の将校が登場する。しかも彼らは多くの兵士を情容赦なく処断してきた、即決軍法会議の構成員なのである。今は少尉になったアッシュは彼らを追及する。上等兵であった時と同じく、あくまでも自らの信念に基づいて不条理と戦おうとするアッシュ。やがて米軍が兵営を占領し、CICつまり米軍対諜報部隊が君臨する。
投票コメント
全1件
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父の蔵書となっていたものを、いつか読みたいと思いながら、いつのまにか無くしてしまった。以来、古書店等で探し続けているが、一向に見つからない。GOOD!1
復刊を望むが、三笠書房版では削除されているらしい部分は、ぜひとも付け足して、復刊してほしい。 (2021/11/26)
読後レビュー
NEWS
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2021/11/26
『零八/一五』(ハンス キルスト)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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左 竹子