野村克也氏が南海ホークス選手兼監督時代の1973年に執筆された、知る人ぞ知る自身2冊目の著書。推薦文には松下幸之助と、野村氏本人も師事した草柳大蔵の豪華名士。監督就任にあたりスパイ野球導入の実態や、当時の南海の財政事情を生々しく包み隠す所なく曝露したトンデモ本？
しかし、そのようなゴシップネタにとどまらず、地域密着の重要性、三軍制、プロアマ提携といった先見性のあるプロ野球界への提言が盛り込まれているなど、野村克也氏の野球観、大局観が当時においても如何なく発揮されている絶版希少本です。
故野村氏の野球愛、人生訓を語り継いでいくことで氏がいつまでも野球ファンの中に生き続けた存在になって欲しいと願っており、このまま著書が埋もれてしまうのは非常に名残り惜しいので、是非とも復刊お願い致します。