昭和５年初版

正直これは、かなりの珍書である。死後の世界（地獄）にて共産主義暴力革命をおこし、当然ながら権力者である閻魔大王を打倒し、地獄にユートピアを創ると云う、前代未聞の本である！

一　死への發足
二　人間配劑の神
三　地獄の關門で革命家に遭ふ
四　地獄へ落された色魔女王爛子
五　暴力革命家と色魔女王を連れて
六　三途河原に遊ぶ子供達
七　待合の女將と岩窟に泊る
八　蛇峠に惱む惡資本家
九　蛇軍と鬪ふ罪人の群
十　山塞に籠る革命思想家の一團
十一　二人の淫賣婦
十二　産兒制限を説く革命女醫と會見
十三　地震に襲はれて大負傷を負ふ
十四　革命女醫と社會を評す
十五　草庵に女醫と遊び血の池の慘景を參觀す
十六　冥府の廳に到着
十七　冥府の王閻魔と談判す
十八　閻魔殿の裁判を傍聽
十九　頑迷な閻魔王に革命の宜告を下す
二十　冥府爆撃と同時に理想郷建設を急ぐ
最後に

まぁ、「マルクスと毛沢東の霊言集」の逆バージョンかなぁ？
幽霊除けと魔除けにレーニン像を飾っている自分としては、実に面白い一冊である！