今ヨーロッパで最も注目されているノルウェーの作家が、25歳でその評価を決定づけた長篇小説です。人口がわずか430万人のノルウェーで、15万部という大ベストセラーを記録し、世界26か国で翻訳されています。著者は約5年をかけてタイタニック号に乗り合わせた楽団員のそれまでの人生を徹底的に調べ上げ、ドストエフスキーばりの想像力を十二分に発揮して、19世紀の小説がもっていた圧倒的な物語性を復活させました。ちなみに、映画『タイタニック』でも沈没し始めてもなお演奏をやめなかった楽団員が印象的に登場していたことをご記憶の方もいらっしゃるのでは？ 村上春樹さんも『スメルジャコフ対織田信長家臣団』のなかでおもしろかった本として取り上げてくださっています。