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著者 | 虫明亜呂無 |
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出版社 | 筑摩書房 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2011/06/06 |
リクエストNo. | 53488 |
リクエスト内容
1.肉体への憎しみ
趣向の異なる6篇の小説、2つのエッセイ、そして井上ひさしとの対談が収められている。スポーツ(肉体)を通した精神の崇高さを爽やかに描いている。
2.野を駈ける光
スポーツ紙、競馬紙その他の雑誌に連載された文章より構成されている。教養に裏打ちされた文章が美しい。
3.時さえ忘れて
スポーツと選手たちに対しての洞察と燦めく直感が耽美ともいえる文章によって恰もプリズムのように輝かしく光を放っている。
これら三巻は玉木正之氏によって編集されたものであり、ちくま文庫としても世に出た。虫明亜呂無の駈け抜けた人生を凝縮した本である。
ぜひ復刊して多くの人が虫明亜呂無の存在をそしてスポーツと文学の織りなす世界を愉しんでもらいたい。
投票コメント
全2件
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集英社文庫のアンソロジーに入っていた「ペケレットの夏」に、遅まきながら魅せられました。ところがちくま文庫の3冊、タッチの差で本屋さんから消えてしまいました。あの美文を存分に読んでみたいと願っています。 (2011/07/17)GOOD!1
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田中英光の「オリンポスの果実」が日本におけるスポーツと文学の結晶として名高い。虫明亜呂無は大衆が愛するスポーツの世界を美しく儚くそして神々しくも描き出し小説やエッセイや対談という形で世界を繰り広げた。文章の美しさは技巧的な意味ではなく、直感と教養と暖かい眼差しによって筆になっているので読者の心を掴んで離さない。スポーツに関する文章はともすれば儚く消えゆくが、虫明亜呂無の本には超越したしなやかさがある。華やぐ智恵とはニーチェの本だが、確か彼の本に「いたるところに中心がある」という言葉は、虫明のエッセイにしろ小説にしろ対談にしろ読者はそれを感じることが出来るだろう。「虫明亜呂無の本」の三冊は、玉木正之氏によって編まれており、1/肉体と精神のドラマ、2/スポーツ評判・観戦記、3/スポーツの魅惑を充分に愉しむことの出来る構成となっている。スポーツへの昇華を見事に顕した虫明亜呂無の著作が埋もれることなく多くの読者に知ってもらうためにも最適な本であると確信している。 (2011/06/06)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2011/06/06
『虫明亜呂無の本』(虫明亜呂無)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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キネジュン11