私は、古泉家兼郵趣家として「開運!なんでも鑑定団」に出演した事があるが、其の原点は、当該書との出会いであった。
「コイン博士」「さっちゃん」「きん助君」「ポストおじさん」「ビン子ちゃん」「ユー太君」達が語る古銭や切手の珍しい話は、子供心に多大の高揚感を与え、大いに影響を与えた。
ひみつシリーズは、その後「お金のひみつ」と「切手のひみつ」と云う風に別々に新規刊行されてしまい、絶版となってしまった。
題目からも分かる様に、ひみつシリーズの中では、地味な部類に入っているので、販売部数も現存部数も少なく、一部漫画専門店では、数万円でセドリの対象となっている。
現在の小学生に、コインや切手を蒐集する者は、殆ど見かけないが、私が子供の頃は、駄菓子屋に切手籤（当たると、古銭や軍票が貰える）や、文房具店には「世界の切手」「世界のコイン」と称して、様々なデザインの古銭や切手が売られており、コレクションの環境と門戸が開かれていた。
勿論、今の子供達には、トレーディングカード等、もっと面白いコレクションの世界があるのだろうが、古銭や切手の世界から、歴史や地理に興味を持つ事も出来るので、こういった本を、今こそ出して欲しいなぁ。