此れは、凄い本だ。私も、様々戦時中の基督教の文献を読んだが、ぶっ飛んでいる。大日本帝国の牧師さんの説教なのだが、「戦時とんでも本」の最高峰と言っても過言ではない！
「外国の基督教が、日本の国民性に合致すべき筈はない」
「基督をして、日本に生れしめたならば、必ず忠誠なる日本国民となり、臣民の活模範の生涯を送られた事と思ふ」
「皇道日本に於ける宗教改革」
「（現代の英雄ヒツトラー総統は、）私は言明する、私の基督信者としての感情は、闘争者としての我主基督を仰がしめる」
「大英国が無敵独逸軍の為に滅ぼされん」
「無数の尊い屍から真の文化の霊華がしみじみと咲き出る」
「死んでも靖国の神霊となって、尚皇国を守ると云う大信念は、やはり神から来た」
「真の愛国、忠義の至誠は、神より出でて神と一つ」
「立派な戦死をとげてこそ実は武運長久」
「若しあの基督が此の日本にお生まれになられたら、きっと日本第一の　陛下に対する忠誠無比の大聖臣となられたでせう」
「西洋化して間違つてしまつたままの耶蘇教～西洋耶蘇なるものは日本刀で斬り捨てて清算する」
「基督の大精神と大和心とは、決して別なものではない」
「一億の民草が一人一人喜んで　大君のために死なせて戴くのです」
「毒素となり癌～蝮の裔～凡ゆる戦争や事変の裏にはユダヤ人が居る～悪魔化してしまって、世界中の国家を全部破壊することを目的」
「蛇道ユダヤといふものは、人類の敵であり、皇国日本の敵であります」
「教派教会の如きも、皇国日本国内に於ての限りは、政府の威力を活用して、断乎解消せしむべき」
「ミツシヨンスクールの如きも、閉鎖を厳命すべき」
「皇国日本国こそは実に基督道を生かし申し上げる」
「皇国日本に於て基督は～ただただ皇運を扶翼し奉るといふ外にございません」
「基督の道はどういふわけのものかといふと、実にこの臣道であります」
「外国宣教師諸君の日本引上げを促進」
「欧米基督教の総退却～救世軍打倒」
「皇国の基督道は、やがて八紘一宇戦のさきがけ」
昭和16年3月初版　復刊は非常に難しいのだろうが、コピー版であっても覆刻するべき一冊だ！ちなみに国会図書館には登録の無い珍書だ。一度、御徒町の上野文庫の書棚で見かけたが、其の后、久しく見かけなかった。