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著者 | 上田 哲 |
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出版社 | 社会思想社 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2007/06/23 |
リクエストNo. | 38979 |
リクエスト内容
1988年に世界保健機関(WHO)は世界ポリオ根絶計画を提唱し、21世紀になった今、その目標達成の日は近いと言われている。しかし、その口火がわが国の一人のジャーナリストの奮闘により切られたことを知る人は多くないであろう。第二次世界大戦の惨禍から立ち直りつつあったわが国は、毎年のように繰り返される急性灰白髄炎(ポリオ、小児麻痺)の流行により、数千人におよぶ患者と数百人の死亡者を経験していた。1960年、北海道の夕張地方をおそった悲劇を目の当たりにした、当時、NHK記者だった上田哲氏(のち衆議院議員となる)は、全国のNHK支局の協力により、1961年患者発生数をモニタリングして毎日放送するという、現在でも画期的な体制を確立し、世論を喚起することにより、全国一斉のポリオ生ワクチン投与を実現させ、わが国からのポリオ野生株根絶へ道を開いた。その道が、全世界からのポリオ根絶へとつながっている。2007年の今、麻疹流行がマスコミを賑わせているが、ポリオを世界で初めて根絶したわが国が、世界の予防接種対策の後進国と成り下がっている現実を報道せず、それを是正させようしないマスコミや国、医療関係者にぜひ読ませたい本である。
投票コメント
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初版は1967年10月に現代ジャーナリズム出版会から「いるか叢書」として出版され、その後、1988年7月7日、社会思想社から「復刻版」が出版された。現在、インターネット上(http://www.geocities.jp/hokukaido/konzetu/e-mokuji.htm)で全文読むことができるが、やはり1冊の本として読んだときの感激には及ばない。今、麻疹の流行を防ぐことができないなど、世界でも予防接種対策が遅れた国となってしまっているわが国で、この本をもう一度広め、子どもたちが、防ぎ得る病魔に冒される悲劇を根絶したい。 (2007/06/23)GOOD!1
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もう一度、大人になった今こそ読みたいから。 (2014/01/15)GOOD!0
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☆ (2009/08/31)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2007/06/23
『根絶(復刻版)』(上田 哲)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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harasho