今日の時代は、昔のようなウジウジと優柔不断な男など、とても生存できないような苛烈な時代だから、自然児たちは逞しく生きることを求められることになる。だが、男が男らしく逞しいというだけでは、文字通り男らしいというだけで、それが真に男そのものとして認められるためには、やはりそこに優雅であることが求められることになる。「逞しさ」と「優雅さ」という二つの観念は明らかに対立するものであり、それを一人の人間の中に混在させ、両立させることはまことに面倒でむずかしいことであることは言うまでもないが、それが紳士たるものに不可欠な要件であるとすれば、やはり男たるものはあえてその面倒と困難にチャレンジするほかはあるまい。本書はそうしたチャレンジに足を踏み出す前の準備体操の一つとしてうけとってほしい。（まえがきより）
新書判224頁で1978年7月出版。定価は680円。

登録者の評価★★★★★★★★☆☆

【目次】

まえがき：男にはエレガンスが必要である

■男の美学22の作戦
雑学知識で男は磨かれる
読書にも男だけの方法がある
机上冒険旅行のすすめ
地図の向うにロマンがある
ビルダーリングは男だけに許される挑戦
自然に挑む男の冒険心
生き残るためのアイディア集
自分の名前のルーツをさがせ
伝記の愉しさを再発見しよう
男たちよ、外来語の乱用を止めよう
サラリーマンについて知っておこう

■男のエスプリ生活学16の作戦
男なら雑学の効用を知るべきだ
男だけの博学集（時計　万年筆　タバコ　パイプ　ライター　靴　雨傘　レインコート）

■男の恋愛学9の作戦
男に必要な愛の感動
知っておきたい小粋な愛の話

■男の遊び学21の作戦
夏　蓄音機　ステレオ　野球　競馬　スポーツ　ゴルフ　映画　舞台

■男のアンティック学28の作戦
若者だけの集め方がある
ホンモノとニセモノを見分ける男の方法
ニセモノに命をかける男たち