人々は、遠い昔から病をのがれ、不老不死を得ることを夢みてきた。薬草には長い間かかって試み、確かめてきた人々の知恵が込められている。それは私たちが祖先から伝えられた文化ということができよう。本書は、身近なものと、薬学上基本的なものを取り上げ、上下二冊にまとめた、わかりやすい薬草入門。

植物学者、田中孝治氏による薬草図鑑。上下二冊で204種の薬草を取り上げている。木原浩、富成忠夫氏による美しい写真はもとより、薬草の受容史、漢方薬と民間薬の違い、薬草の採集、調製、保存法までを解説したテキストも素晴らしい。平凡社カラー新書132、133として1980年出版。上下巻とも144頁で、定価はそれぞれ700円。


登録者の評価★★★★★★★★★★

＜巻立て＞

【上巻】

◇カラー版64頁：薬草ア～カ行

■二千年の歴史
不老不死の薬　幻の香の木の実　正倉院の薬草　漢方のあゆみ

■薬草解説ア～カ行

【下巻】

◇カラー版64頁：薬草カ～ワ行

■漢方薬と民間薬
漢方の実際　民間薬は和方　薬草の採集時期　薬草の調製法　生薬の貯え方　生薬の煎じ方

■薬草解説カ～ワ行