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著者 | こけしの会編 |
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出版社 | 平凡社 |
ジャンル | 実用書 |
ISBNコード | 9784582810394 |
登録日 | 2006/07/21 |
リクエストNo. | 34637 |
リクエスト内容
こけしは東北の鄙びた温泉場に生まれた。誰が何のために作ったのか、その生い立ちは詳らかでない。山の木地師は何気無くろくろを挽き、色を付ける。こけしは今までに幾度かの廃絶の危機に瀕したが、その時も優しい微笑みを絶やすことはなかった。こけしに誘われて訪ねたみちのくは失われた心の故郷でもあった。
こけし愛好家の集い、「こけしの会」の同人たち(植木昭夫・北村勝史・小山信雄・鹿間時夫・俵有作・中屋惣舜・橋元四郎平・橋本正明・久松保夫・箕輪新一・矢内謙次)が東北を中心としたこけしの故郷を訪ね、その歴史とその魅力を伝えた書。写真は秋山忠右、佐藤晴雄、藤川清の三氏が担当。貴重な名品や制作工程を見ることができる。平凡社カラー新書39として1976年出版。143頁で価格は550円。
登録者の評価★★★★★★★★★★
【目次】
◇カラー版8頁:こけしの名品11撰・日本の木地玩具16撰・世界の木地玩具21撰
■木偶の系譜
こけしの発見 人形の魔力 木地師の技 こけしの素性
◇カラー版32頁:こけしの故郷~木地山・遠刈田・弥治郎・鳴子
■こけしの旅
遊芸文化の残照-土湯
半農半工の村-弥治郎
今も残る木地師の村―遠刈田
交通・通商の要所-蔵王高湯
仙山線沿線-仙台・作並・山形
山の湯治場-肘折
こけしの町-鳴子
共同作業の木地家族-木地山
オシラサマとキナキナ-南部
長おぼこ-津軽
◇カラー版8頁:こけし変転~収集家出現以前のこけし・ろくろの変遷・こけし三代
■こけし変転-こけしの歴史
1.木地師の発生・移動・定着
2.こけしの誕生-幕末~明治初年頃
3.ろくろの進歩とこけし-明治初年~20年代
4.鉄道の発達-明治20年代~明治末
5.収集家の出現-大正末~昭和19年
6.復元こけし時代-昭和31年~昭和40年
7.ブームの変容-昭和40年以降
◇カラー版16頁:こけしの胴、目、口の諸相と各地の系統
■お国柄いろいろ-こけしの分類と特徴
土湯 弥治郎 遠刈田 蔵王高湯 作並 肘折 鳴子 木地山 南部 津軽
■こけし集め実技
こけしの魅力 形のよしあし 描彩の見方 木肌の仕上げ こけしの集め方 こけしの買い方と手入れ こけし用語小辞典
■コラム:工人列伝
投票コメント
全4件
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まず安価であるということ。GOOD!1
伝統こけしに関する本は、限定出版など高額なものが少なくない。
そんな中でこの本は、実に入手し易い一冊であった。
内容については「木の花」メンバーによる入門書ということで、好き嫌いはあるにせよ、まず信用できる内容と言えよう。
表紙カバーの吉太郎、喜代治、善吉などの抜けた首の演出が面白い。
ただ、出版当時(1976)と今とでは、こけし界も随分と変わってしまった。こけしに関する書籍も、そのほとんどが絶版状態にある。
復刊成ったとしても、入門者の直接的な伝統こけしのガイドブックとして活用することは難しいだろう。
しかしここで扱っている同人持ち寄りの古品こけしの素晴らしさは永遠である。
こけし愛好家にとっての、「こけし"心"の旅」となることは間違いない。 (2006/08/06) -
名著です。出版から30年以上経った現在、当時と同日に語れない部分がありますが、初心者にもこけしの魅力がわかりやすく解説されており、資料的価値も高い一冊です。コラム「工人列伝」も面白く、古品こけしの写真も貴重。現在では古書でも大変入手困難なのでぜひ復刊して欲しい。 (2006/07/21)GOOD!1
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こけしのことをもっと知りたいと思って。GOOD!0
イロイロ検索したらこの本がよいとおっしゃる方が多数いらしたので
是非読んでみたいなぁと思いました。
よろしくお願いしたします (2007/04/24) -
今年に入ってからにわかにこけし熱が高まり5月には鳴子に旅行してこけしを買い求めてきました。可愛くて少し不気味なこけし、要チェックです。 (2006/07/24)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2006/07/21
『こけしの旅』(こけしの会編)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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