あなたのネコはあなたのことをどう思っているのだろう。御主人か、友達か、あるいは召使いなのだろうか…。彼または彼女の人生観？は擬猫主義だ。あなたは「不完全なネコ」なのである。でも完全なネコとちがって、ライバル意識を刺激しないので、子ども気分で気楽に付き合えるのだ。ネコの気持ちを知って、より快適な共同生活にしよう。

ネコ研究家として有名な著者によるネコ専科。ネコの生態を中心に捉えた前著「ネコの世界」とは異なり、本書はネコと人間の関りに焦点を当てた内容となっている。写真は西沢美衛、石河利之、今泉吉晴、高橋健次、玉田勇、藤森秀郎、牧直視、向田直幹の諸氏が担当。平凡社カラー新書61として1977年出版。144頁、定価は550円。

登録者の評価★★★★★★★★★★

【目次】

◇カラー版24頁：ネコのいる街角

■擬人主義と擬猫主義

■二つの環境
専門家と何でも屋　飼われることの意味　新しもの好きと保守主義　ネコの弱点と「悪習」

◇カラー版16頁：親しみの表現

■ネコと人間との「愛」の基盤
仲間・獲物・敵の区別　子ども気分とおとな気分　強烈な愛？を示すネコ

◇カラー版24頁：しぐさの意味

■ネコのトラブル

■おわりに

■コラム：ネコと暮す