長安を発してローマに至るいわゆるシルクロードは、文字通り東西世界の経済動脈であると同時に、文明の行き交う道でもあった。7世紀のはじめ、仏教誕生の地、インドに教義を問い、典籍を求めた唐僧玄奘もこの道をたどった一人であった。インドの聖地と新疆ウイグル地区のオアシスに玄奘の影と今も残る仏教遺跡を訪ねる。

陳舜臣氏によるシルクロード紀行。陳立人氏による、雄大な風景や遺跡写真も素晴らしく、資料的価値も高い。平凡社カラー新書129として1980年出版。144頁、定価は700円。

登録者の評価★★★★★★★★★★

【目次】

◇カラー版16頁：インドの聖地～ブッダ・ガヤ、ベナレス、アジャンタ、エローラ

■インドの聖地
ブッダ・ガヤ　ガンジスの流れ　アジャンタとエローラ

◇カラー版16頁：パミールを越えて～タシュクルガンからカシュガルへ

■パミールを越えて
求法の道　タシュクルガン　砂漠と銀嶺　カシュガル　絨毯と歌舞　三仙洞　西域南道

◇カラー版32頁：天山の南～クチャ、キジル、クムトラ

■天山の南
キジル・カハ　キジル千仏洞　クムトラ千仏洞　イスラムの影　竜池説話

■トルファン盆地
天山の雪解け水　ベゼクリク　高昌古城　交河古城　敦煌