ひんやりとした朝露のなか、清冽な渓流に銀鱗がきらめき、釣り人は心おどらせる。イワナとヤマメが共に棲む川で、両者はどんな具合に棲み分けているか？彼らは何を食べているか？その食べ方は？魚を釣るには魚を知らねばならぬ。渓流の魚のほか、中流のアユ、下流のハゼ、湖のマス、沼のコイやフナなど釣られる魚の紳士録。

農学博士の著者が説く、淡水の釣魚案内。魚の解説はもとより、古文書をひもとき、日本の釣りの歴史も解説されている。著者のほか、藤川清、高野健三氏による写真からも釣りの楽しさが伝わってくる。平凡社カラー新書37として1976年出版。144頁、定価は550円。

登録者の評価★★★★★★★★★☆

【目次】

◇カラー版8頁：川釣りの楽しみ

■川の釣り・古き良き時代
天保の流行りは女性の黒髪　釣り宿事始　江戸にもいた釣り狂い　ハゼかフナか、大川端の謎

◇カラー版8頁：渓流の魚－深山に麟光がきらめき

■渓流の魚
イワナ　アメマス　オショロコマ　ヤマメ　アマゴ

◇カラー版8頁：上流の魚・中流の魚－竿が満月のようにしなり

■上流の魚・中流の魚
アユ　ウグイ　エゾウグイ　オイカワ

■下流の魚・河口の魚
マハゼ　スズキ　ボラ　ウナギ　マルタ

◇カラー版16頁：下流の魚・河口の魚－魚影が川面を走り

■山の湖沼の魚
レイクトラウト　ブラウントラウト　カワマス　ニジマス　ヒメマス　ワカサギ　オオクチバス（ブラックバス）　ブルーギル

■平地の湖沼の魚
ギンブナ　ゲンゴロウブナ　コイ　ヤリタナゴ　タイリクバラタナゴ　モツゴ　タモロコ　ヒガイ　ナマズ

◇カラー版16頁：平地の湖沼の魚－幼い思い出の主役たち

■琵琶湖の魚
ワタカ　ホンモロコ　ハス　イワトコナマズ　ビワコオオナマズ　コアユ

◇カラー版8頁：釣り人と魚の知恵くらべ－擬似餌

■川の大物釣り－イトウ・ソウギョ・ハクレン

■川釣りのエサ

■毛バリとルアー

■釣り券のいろいろ

■釣り魚の保護と増殖

■コラム：川釣りの余禄　川釣り雑録

■魚名索引